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人の心

「オーディン様、ヴァルキュリア序列2位のアリスです」


扉をノックし、返答を待つ


「入れ」


少しすると、許可が出たので扉を開ける


扉を開けた先では、オーディン様が椅子に座ってくつろいでいた


「如何したのだアリス?そんなに急いで」


「オーディン様にお伝えしたい事があったのです」


「何かあったのか?」


「はい、下界にて帝国の皇子が王国の国王を連れ去りました」


「ほう」


その報告を聞くと、オーディン様は少し身を乗り出してきた


「それだけではありません、彼は―――


「ああ、言わなくてもいい、分かってる」


手を振って私の話を遮るオーディン様


「そうですか、それならばいいのですが・・・なぜ放置しておかれるので?」


私が尋ねると、オーディン様はゆっくりと口を開いた


「・・・アリス、私は正一郎君を見ていて思った事が有るのだよ」


「何でしょうか?」


「人間の力も侮ったものではない、とね」


「はい、確かに強化されているとはいえ、正一郎は大抵の神よりかは強いでしょう」


「いやいや、謙遜してはいけないよ。

私は彼に並びうる者は、トール位だと思っている」


「オーディン様よりも、ですか」


「ああ」


大したものだ、と短く呟いたのが聞こえた


「・・・そして、それがどんな繋がりが有るのでしょうか?」


「よく考えて見ろ、アリス

もしかしたら、正一郎君の様な強さの者が下界に居るかもしれないだろう?」


「確かにいるかもしれませんが・・・」


その確率は低いのではないだろうか


「そしてその者達を戦力にすれば、悲願の上界統一もできるかもしれない」


「・・・では、引き込む為に起こさせるのですか?」


「ああ、下界で戦乱となれば、必然的にヴァルハラへと集まるものも増えるだろう?」


「そうですか・・・・・・しかし、もし事を正一郎が知れば―――」


「その為にお前を付けたのだろう?アリス

進行状況はどうなのだ?」


「まだ人型生物を殺す事に躊躇が見えます」


「そうか・・・では、もし神と人間が戦争を起こすとしたら・・・

どちらに付くと考える?」


「・・・・・・・・・・・人間側かと」


オーディン様はその報告を聞くと、深いため息をついた





「・・・うん、そこまでの話は分かった」


「分かってもらえた?」


俺の顔を覗き込みながら言うジェシカさん


「・・・けど、まだ引っかかる所が有ります」


「何ですかー?」


傍で弓の手入れをしていたルシアさんが尋ねてくる


「なんでシェディまで取り返しに行くのに加わってんですか!!」


「正一!これは姫様の深い深いお考えがだな・・・」


俺の剣幕に驚いたのか、ガーネットさんが横から口を挟んだ


「姫様は、自分が町に待機していたら三人の内の二人しか行けないからと」


「じゃあ俺とケインが来たんだし数は十分です!戻って貰いま―――!」


「待って下さい正一さん!」


そこで、今まで黙っていたシェディが口を開いた


「・・・何?」


「ここまで着いてきたのは私の意思です!」


「知ってるよ!でもな、危険なんだよ!」


俺だって一応何回も戦場に出てる


だから分かる


「戦場では立場が上の奴から狙われるの!」


実質、俺も指揮官叩きを何度もやってるしな


普通の将が、普通の場所であれだぞ?


敵国の姫何て実質ナンバー2だろ?

しかも場所は敵の本拠地


どれだけ狙われるかは火を見るよりも明らかだろう


「分かってます!だからです!」


「・・・だからって?」


「私がいれば、敵は私に集まるはずです

だから、その間にケインさんと正一さんがお父様を救ってください」


「・・・それって・・・囮かよ!」


何言ってるんだシェディは


「正一さん達がお父様を救いやすくなるのなら、十分です!」


「・・・十分じゃ、ねえよ」


「え?」


「自分を犠牲にしてまで他人を救おうとすんなよ!」


「大丈夫です!

ガーネットも、ジェシカも、ルシアも、ケインも、正一さんも、皆強いですから!

皆の事、信頼してますから!」


そう言い、屈託のない笑顔で笑うシェディ


・・・畜生、そんな言い方されたら言い返せねえじゃねえかよ


「・・・駄目、ですか?」


「・・・ああいいよ、分かったよ」


俺がそう言うと、シェディの顔が満面の笑みに変わった


認めちゃったけど、本当に大丈夫なんだろうか・・・


HAY!落ち込む時はトコトン落ち込む作者だよ!


正「・・・じゃあなんで今落ち込んでねえんだよ」


何でって?そりゃあおめぇ・・・


一晩中枕を濡らしてたからに決まってんだろ


正「ずっと泣いてたのかよ!」


さあ気を取り直して次回予告!


正「王都に辿り着いてしまったアレックス達!

それを必死に追いかける俺達!

熱い熱いdead heatを見逃すなッ!?」


無いよ!久しぶりに嘘の予告されたよ!


正「不幸とは、忘れた頃にやってくる・・・って奴か!」


今回の不幸の原因はお前だよ!


(では仕方がないので今回は私がやろう)


・・・まあ背に腹は代えられないんで


(刻々と迫る国王処刑までのタイムリミット!

果たして正一郎たちは間に合うのか!?)


ま、まともだぁ!


(次回!認める者、認めざる者

活目して待て!)


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