福音と忠誠
・・・大体、お前はいつも上から見てるだけじゃねえか!
(私は貴様にできない任務などを片付けなければいけないのでな)
俺に出来ないだぁ?どんな任務だよ
(潜入、諜報、暗殺、調略、謀略、・・・どれか貴様に出来るものはあるか?)
うっ・・・
(貴様が力仕事ばかりなのに対して、こちらは”頭を使う”任務なのだよ)
そんな任務、存在すら教えなかっただろうが
(出来ない任務を押しつけても仕方あるまい?)
いや、俺も・・・謀略程度は出来るぞ!・・・・・・多分だが
(功を奏さない謀略など、無意味、無価値、そして無駄だ)
うぐ・・・じゃあ手前は成功してんのかよ!
(まあな、私からすれば・・・ふむ、右に一歩動け)
?何だよ
急な命令に、疑問に思いながらもその通りにする
そして、その次の瞬間には
背中に衝撃を受け、俺の体は空を飛んでいた
何かに吹き飛ばされた俺の体は、そのまま道の直傍の草むらに突っこんだ
(ふはははっ!みたか正一郎!これが私の謀略だ!)
いや、違うだろ
体を起こす時、少しだけ背中が痛んだ
俺を吹き飛ばした何かを見ると、それは馬車だった
・・・馬車に轢かれたのか俺は
馬に蹴られて死ねなんて表現が有るくらいだし
多分普通だったら背骨とか折れてるのかもしれない
だけど、体に全く異常がないのは強化されているだろうか
(まあな、私に感謝しろ?)
ああ、そうだなありが―――って今のもお前にやられたんですけど!?
(ばれたか)
その時、急に俺を轢いた馬車のドアが開いたかと思うと、中から人が出てきた
それはシェディだった
一瞬目が合う
その瞬間、シェディが涙目になった
まずい!俺を轢いた責任を感じているのかもしれない!
悪いのはシェディじゃないのに!馬鹿女神なのに!
何かないか!?何か安心させるための―――
そこまで考えた瞬間、俺の頭に天啓がよぎった!
(やはり側転だろう)
そ れ だ !
俺は自分が大丈夫だと言う事をアピールするために、その場で側転をしてその後手を振って見せる
それを見たシェディは、目を大きく開き安堵の表情を―――
「正一さんがおかしくなっちゃいましたぁ!!」
浮かべなかった
言われたとおりにやったのに駄目じゃねえか!
(・・・信じる方もどうかと思うがな、今のは)
☆
「そろそろ王都ですよ、アレックス様」
「ん、分かった」
もうそろそろか
・・・流石に陥落してるよな?
「こいつを引き渡せば、俺を認める奴も増えると思うか?」
右手に抱えた国王を少し持ち上げて見る
「はい、確実に」
「そうか」
・・・だとすると、少しは有利に立てるだろうか
「アレックス様」
「ん?何だ?」
急に”人面”が口を開いた
「私・・・いえ、私達”人天森海”は、何処までも着いて行きますので」
・・・こいつは―――
「お前、実は人の心とか読めるだろ」
「いえいえ、アレックス様が直お顔に出るだけですよ」
「・・・そりゃ直さねえとな」
・・・俺は思った
正「何をだ」
・・・この小説、シリアスパート以外全てギャグじゃないだろうか
正「何を今更」
・・・しかもシリアスパートにもギャグは言ってないだろうか
正「何を今更」
・・・確かに今更だな
正「ああ」
・・・・・・はぁ・・・・・・・偶には100%シリアスがやりてぇ
正「無理だろ」
(作者が落ち込んでしまったので次回予告だ!)
ケ「シェディ達と合流した俺達!」
ラ「僕はいないけども、皆が活躍するんだって!」
正「次回!国宝!」
(活目して待て!)
☆
―――以下、私の愚痴なんで読まなくってもいいです
・・・なあ、正一郎
正「何だ?」
RPGとかでさ、レアアイテムってあるじゃん
正「ああ」
勿体無くて使わなかったら全滅した経験ってあるか?
正「ああ、誰もが一度くらいは通る道だろ」
・・・良かった
正「如何したよ?」
いや、ウン十時間費やしてレアアイテム手に入れたのに
上記の理由で使わなかったら
正「使わなかったら?」
全滅して、アイテムランダムドロップで無くしちまった
正「・・・うわお」




