能力?
・・・題名考えてたら次の日になってしまった・・・
「うう・・・もう少し選ばさせてくれてもよかったじゃないですか・・・」
姫様が手に傷薬と花束を持った状態で言った
「・・・姫様、現在の立場を理解しておいでですか?」
私は少し呆れて言う
「今は、少しでも早く安全な場所に行かないといけないのですよ?」
「ですけど、やっぱりどうせなら良い物を選びたいじゃないですか」
「彼が気を取り戻したら直に出発なのですから、花束は意味がないと思いますけど?」
「あ・・・」
姫様は片手を口に当てて、たった今気がついたと言わんばかりの表情で言った
「・・・忘れてました」
どうやら本当に今気がついたようだ
「決断が早いのは良い所ですが、もう少し考えてからお願いします」
言っている間に部屋の前まで着いたので、扉の取っ手に手を掛け、開ける
そして目に入ってきたのは――――荒れた部屋と、そこに倒れている人
この状況・・・ま、まさか!
「み・・・」
「「「み?」」」
思わず声が漏れる
「密室殺人事件・・・」
「「「違うでしょ!」」」
そして後ろの三人全員から猛烈な突っ込みを受けた
☆
「見つかったか?」
「いや・・・居ないな、何処行ったんだ?」
俺が尋ねると、下からケインの声が返ってきた
探しているのは、兵士だ
似たようなものが多い馬車を探すのは困難なので
それを追わせた兵士たちを探しているのだが・・・
結果は、今の通りだ
「何で見つかんねえんだ?こっちの方向のはずだろ?」
「さあな」
如何しろと?
(ふ、ふ、ふ、ここは私の出番の様だな!)
アリス、お前が何とかしてくれんのか?
(ああ、任せろ)
んじゃ頼むよ
(うむ、この世の全ては私に任せておけば無問題だ!)
うん、今の言葉で恐ろしく不安になったがな
(お前が知りたいのはあの馬車が何処に行ったかだろう?)
ああ、だけど戦ってたから見てねえんじゃねえのか?
(ふ、舐めてもらっては困る。私ほどにもなると見ずとも分かるものさ)
おお!なんかすっげえ久しぶりに尊敬できるような言葉を聞いたよ!
(まあな、当然だ。・・・崇めてくれてもよいのだぞ?)
崇めねえよ
(何故だ!?尊敬できるのではなかったのか!?)
さっきの”言葉”は、な。普段の”行動”を思い返せ
・・・どっかに崇められる要素はあるか?
(うむ!全てだな!)
・・・ダメだこいつ・・・早く何とかしないと・・・
(・・・お前、今とても失礼なこと考えなかったか?)
ナンノコトカナ?
(・・・まあいい、調べるとするか)
頼んだぞー
(・・・むっ!分かったぞ!)
お、何処だ?
(そこから北に十数キロに存在する村だ、そこに滞在し―――・・・)
?どうした?
(・・・状況が変わった、今直その龍から降りろ)
は?どうしてだよ
(説明なら後でしてやる、早くしろ)
いや、下にケイン達いるし―――って言っても無駄か
(まあな)
・・・で、何で俺の足は勝手に動いてんのか説明してくれますか?
(私が操った)
昔は口ぐらいだったのに、なんでパワーアップしてんだよ!
(私にも色々あるのだ、・・・行くぞ!)
あ、ちょっとまてまだ心の準備がぁ――――
その瞬間、俺の足は何もない空間に向かって―――当然、踏み外して
当然、頭から落ちる俺
(怨むなら私じゃなく世界を怨むのだな!)
落ちてゆく俺の体
その途中で一人の兵士と目が合った
「ケイン隊長!正一郎様が落ちてます!」
ケインに訴えてくれる兵士A
「何!?・・・って正一郎か、なら大丈夫だろ」
うおい
「・・・そうですね」
お前もか兵士A!?
・・・なんか俺、どんどん人外扱いされてませんか?
HAHAHA!次の日まで残り七分!
正「これから最も時間のかかる題名決めに取りかかる、と」
おう!応援しといてくれよな!
ではささっと次回予告!
正「おう!
俺が落とされた理由とは!?
次回!誤算と不幸中の幸いと!
期待しといてくれよな!」