人間銃
最近、作者の問題点の一つが分かった気がする
・・・見通しの甘さだった
「これは―――手酷くやられましたね」
「・・・そうだな、肩が上がらねえ」
”人面”が肩の傷を見て言った
「あんな優男一人取ってもこれだ。・・・少し厳しいかもしれねえな」
二人では戦力が足りなさすぎた
・・・流石に国王の警備ともなると、あの強さのがゴロゴロしているのだろうか
「・・・諦めますか?」
”人面”が俺の顔を覗き込むようにして言う
答えは決まっているだろうに
「誰が諦めるかよ。国王が城の外に出てるんだ、こんな好機は二度とねえぞ」
「でしょうね。・・・ですが、もう一度奇襲をかけるとしても戦力が足りないのでは?」
・・・それもそうだ
あの強さのが五人に増えたら、流石に今度は逃げ切れないかもしれない
「確かにな・・・。さて、どうするか・・・」
☆
「ひと段落ついたな」
・・・そうだな
「・・・何か、怒っている?」
クレアさんが尋ねてくれた
そうだよ、怒ってるよ、すっげえ怒っているよ?
でもね、クレアさんは全く悪くないからね?安心して良いよ?
「・・・そう、良かった」
「ん?姉様に怒っていないとすると・・・何にお前は怒っているのだ?」
ほほう、よくもぬけぬけとそんな事が言えたもんだなアリス・・・
「む?」
そう言う事は自分がやった事を思い返してから言うんだぞ?
「特に変わった事は何もなかったと思うが?」
ついさっきの事をよ~く思い返すんだ、きっと見つかるから
回想入りまーす
『ふむ・・・残った敵はあの鎧を着た者だけか』
『ああ、二対一でさっさと決めてきてくれ』
『・・・む?数が足りんようだが?』
『見ろ、俺の武器は既にブロークンだ』
『ふむ・・・なるほどな。だから役に立てないと』
『そう言う事だ』
『そんな事なら気にしなくてもいいぞ!貴様も役に立つ方法が有る!』
『一瞬で武器でも直してくれんのか?」
『そうではないが・・・まあ、見ていろ』
『?俺を持ちあげてどうすんだよ。というかお前も神だからやっぱり力強いのな』
『まあな、これでも戦女神だ。惚れ直したか?』
『元々惚れてねえよ』
『・・・・・・・”正一ロうケットランチャー”!!』
『うおおおっっ!?』
『ふっ、時速400キロ相当で投げられた貴様が激突時に発揮する威力は予測不能だ!!』
『俺になんかうらみでもあんのかぁぁあああアアア!?』
『頑張れよ、弾丸君』
回想終了でーす
「結局当たらねえし!何やりたかったのお前!?」
「なーに、ご主人様を侮辱する奴隷を調教し直しただけだ」
「俺は奴隷じゃねえ!」
「あと日頃の恨みもついでに晴らしておいた」
「よし下剋上だ、今すぐその性根を叩き直してやろう」
「まあまあ、結局あの勢いに負けて敵は去って行ったんだから、無駄では無かったぞ」
「・・・うん」
・・・本当にそうだろうか?
っていうかこんな奴らと真面目に戦ってる自分が馬鹿らしくなった
的な目をしていた気がするんだが?
「まあ気にするな弾丸君。音速越えの感想は有るか?」
OOす、こいつだけはぶっOOす
「・・・妹が減るのは悲しい」
そう言って俺を止めるクレアさん
・・・まあクレアさんに免じて今回だけは許してやろう
「そうか、それは良かった。・・・で、これからどうするんだ?」
あん?疲れたしさっさと戻って寝る
「別にここで寝てもいいぞ?」
やだ
「何故だ?」
こんなとこで寝たら夢にまでお前が出てくるだろうが
・・・ま、そっちの方がマシかもしれんが
「むう」
って事で俺は帰って自宅で寝る
「まあ仕方ないか」
で、物は相談だよアリス君
「?何だ?」
転移魔法を使って帰らせろ、または使い方教えろ
「却下だ」
俺の恩が有るのにか?
「うむ、褒めてやろう。よくやった
・・・ってことで、さようならだ」
俺の足元に穴が開いていく
Q、何故私は助けてあげたのにこんな扱いなのでしょうね?
A、奴隷だからな(回答者アリス)
Q、早急な立場向上を要求します
A、却下だ(回答者上に同じ)
・・・俺はいつになったらこの帰り方以外を体験できるのだろう
俺は落ちながらそんな事を考えるのであった―――
正「・・・俺の不遇な扱いに改善の兆しは見られないのか・・・」
おや、弾丸君何か用かな?
正「弾 丸 言 う な」
・・・お気に召さなかった様で
正「当然だ!!」
・・・ちょっと鬼気迫る感じなので次回予告!
(こんどこそ入れるか!?下界戦争編!)
次回!最善手!
正「期待しててくれよな!」
※予告と本当の次回は違う可能性が有ります
ご了承ください