2
「豪華だけど嫌味過ぎないですごいなぁ」
「チカ様が不便なく過ごせるようにと色々準備なさったそうです」
「棲家だけ……」
神様棲家大事だけどさ…場所も大事だと思うんだよね。5歳児があそこで1人は無理だって!白蘭が来なかったら私1人でのたれ死んでそうだったな。魔法使えるようになっているにしてもさ!!まじで神様一発ぶん殴る!
「ち、チカ様!中見て回りましょう!退屈しないよう楽しさもあるよう準備なさったそうなので!!」
「あ、うん。そうだね。白蘭は苦労人、いや苦労フェンリルだね」
私は苦笑いしながら思ってしまったよ。白蘭タイプはストレス溜まりまくりだなと。
「そんなことないですよ。さ、行きましょうか」
「そうだね。こんなに広いから見て回るの時間かかりそうだね」
「そうですね。アイユンダ様が言うには凄く広くしたそうです」
無駄な所に力を注ぎ込むって馬鹿のする事だと思うんだよね。この先どうなるかとても不安だ。
「そうなんだ〜……よし!キッチン?厨房??から見よう!!」
「分かりました。迷わないよう途中途中に地図があるらしいので大丈夫だよ、とアイユンダ様からの言伝です」
「そう……わー!!キッチン?厨房?すっごいね!!便利器具沢山!」
見たことない器具も沢山あるし前世使ってた物から使ってみたいなって思ってた物まであるー!絶対料理楽しいやつ!これはテンション上がる!美味しいの沢山作ろ。
「チカ様は料理がお好きなんですか?」
「うん!!だってさ、1日に3回はご飯食べるわけじゃん?で、美味しい物作るのって楽しいもん!」
「そうなのですね」
「白蘭にも沢山作ってあげるね!」
「私にも作って下さるのですか?」
「え?ご飯食べなきゃ生きて行けなくない?」
「神獣、魔族、聖獣、精霊は魔力や魔素だけで生きていけるのです」
「魔力?魔素?何それ??」
魔力とか魔素って美味しいのかな?味ってするのか気になりすぎる。知らない事が沢山だな。前世小説とかよく読んでたけど、ファンタジーはあまり読んでなかったからなー。
「魔力は内に秘めたる力です。魔法を使うのに必要なものです。魔素はそうですね……チカ様の前世で言うところの酸素ですね」
「へーー……え?じゃあ、文字どうり息してるだけで生きていけるじゃん!」
「そうですね。ですが、従魔契約した神獣、聖獣、精霊は魔素を溜められなくなる為主の魔力を糧に生きて行くのです。」
そうは言っても1日3回もする行動がつまんないものって寂しいな。やっぱり食事は楽しくなくちゃ!食事で大事なのは味、見た目、一緒に食べる人、雰囲気だもん。
「普通の食べ物が食べれない訳ではないんだよね?」
「はい。大丈夫です。あまり好んで食べないだけなので」
「よかったーー!じゃあ、今日からは私が作ったの一緒に食べようね!」
「わかりました」
今日は食事で終わりにしようかな。疲れたしもう眠いから。
「今日はチャーハンと中華スープにしようかな」
「わかりました。道具の使い方はチカ様の前世のと変わりないです。火のつけ方は魔石に手を触れれば着きます」
「わかった!ありがとう!」
15分後……チャーハンと中華スープが完成した。我ながらに美味しそうに出来たと思う!
「美味しそうですね」
「多分美味しいはず!よし!食べよう!」
「はい!頂きます」
「うん!……どうかな?」
誰かにご飯作るの久しぶり過ぎてちょっと不安。美味しく出来てるといいんだけど……これで不味かったら……
「……とても、美味しいです。チカ様が食事をする理由が分かりました!」
「よかったーー!美味しいならよかった!!」
犬というかフェンリルとかがご飯食べてる姿って可愛い。癒される
「はい!とても美味しいです!」
「フェンリルって人の姿になれないの?その姿じゃ食べづらくない?大丈夫?」
「なれますよ。人の姿になりますね」
やっぱり人の姿になれるんだ。どういう原理で人の姿になれるのか気になるけど、解明は無理なんだろうな。
「うん!」
わーぉ。魔法って凄い。狼?が人の姿になってく……すっごい神秘的。
「こんな感じです」
「わー!!カッコイイね!!」
多分身長が185センチで銀髪で金色の瞳ってカッコよすぎるよ!狼って感じがそのままだ。身長高いの羨ましいな。私……前世チビだったけど今世はどうなんだろう。チビじゃないといいけど。
「ありがとうございます」
「ご飯も食べ終わったしお城の中見て回るの続きは明日にしよっかな」
「わかりました。お休みになりますか?」
「うん……ご飯食べて眠くなっちゃったから寝るぅ」
「かしこまりました。寝室にご案内致しますね」
「うん」
やっぱりご飯食べてお腹いっぱいになると眠くなるな〜。5歳児でもあるからなのかな。子どもはよく寝るし。
「おー。ここが寝室。すっごーーい!でも、もう睡魔のげんか、い……」




