04話 ステータスポイント
本日4回目の投稿です。
さて、森の中をさまよううちに、大きな川を見つけた。
助かった!
これで飲み水に困ることはない。
本当は人里に出る場所を探していたのだが、それだけでも思ったより長期戦になりそうだ。
ここで水場を見つけられたのは大きい!
私は駆け寄って見てみると、流れの速い澄んだ水だ。
まさに理想的!
近くには、森の動物なんかが水を飲みに来ている。
カワイイけど、いずれはあれも食べなきゃダメかなぁ。
水は確保できても、食料は何を食べればいいのかわからないし。
と、その時だ。
水を飲んでいる馬としかの合わさったような動物が、いきなり水中に引きずり込まれた!
それを見た他の動物は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「まさか!?」
背中からメガデスを引き抜き、駆けていき、その場所へ剣撃を放った!
バッシャーン
川は血に染まる。
思った通り、そこにはワニのような生物の死骸があった。
水を飲んでいる動物を引きずり込んでエサにする、ワニのような捕食動物。
たしか、これもゲームに出てきたモンスターだ。
名を【ワニザード】とかいったか。
「これは水を飲むときには気をつけないとダメだね。もっとも、メガデスのおかげで不可能にはならないけど」
水浴びはあきらめたものの、水をたらふく飲んでその場を離れる。
そして、落ち着いた所でもう一度スマホを確かめることにした。
おそらくこれは、ゲーム進行のための説明アイテム。
なれば、ひと通り調べなくてはなるまい。
『ゲーム進行』というアプリをタップしてみると、さっきの7人の女性の名前が並び、その後ろには”未クリア”と表示されている。
私がオトしたらこれが”クリア”に変わるのか。
次に『ステータス』というアプリをタップしてみる。
すると以下のように表示された。
サクヤ・ノハナ
職業:剣士
スキル:契約剣メガデスの契約者
剣術レベル1
称号:ゲームプレイヤー
ポイント:170
私は剣士だったのか。
いや、メガデスを使う関係でそうなったんだろうけど。
しかし、あんまり汎用性のなさそうな職業に勝手にされるのは、気分良くないなぁ。
それにしても、いつメガデスの契約者にされたんだ。
書類にサインしたりハンコ押した記憶はないぞ。
しかし、何より気になるのは”ポイント”の項目だ。
ゲームなら、こういうのは大抵スキルを獲得したりするための重要項目だ。
私が”ポイント”をタップすると、説明が書かれているページに移った。
『ポイントを消費することで新たなスキルを覚えたり、スキルレベルアップをしたりします。ポイント獲得方法は、以下のものを討伐した時に加算されます』
Sランクモンスター:1000ポイント
Aランクモンスター:300ポイント
Bランクモンスター:100ポイント
Cランクモンスター:50ポイント
Ⅾランクモンスター:20ポイント
Eランクモンスター:10ポイント
Fランクモンスター:5ポイント
人間・戦闘力A:100ポイント
人間・戦闘力B:20ポイント
人間・戦闘力C:5ポイント
その他の動物は戦闘力、生命力に応じて加算される』
なるほどね。
さっきのトラゴーンがCランク、ワニザードがDランクだから、このポイントか。
私がこの画面を消すと、新たに『スキル獲得』のアプリが追加されていた。
しかし人間狩ってもポイントになるなんてヤバイなぁ。
まちがっても、ポイントのために殺しまくる殺人鬼にならないようにしないとね。
【スキル獲得】の項目をタップする。
と、そこにはただ二項目【剣術レベル2:消費10】【エロテクレベル1:消費1】の文字があった。
「なんだかショボイなぁ。何か役に立つ魔法とか覚えてみたかったのに」
ともかく、エロテクは今は問題外。
私は【剣術レベル2】をタップすると、その説明が表示された。
『剣、槍を扱った場合、膂力、敏捷性、命中、回避のステータスが0,05倍加算。このスキルを覚えますか?』
「ちょっと強くなるだけかぁ。まぁ選択肢はないわけだし、覚えるけどさ」
タップするとポイントが10減り、【剣術レベル3:消費15】の他に新たな項目が現れた。
【払い落しレベル1:消費2】【二段切り:消費10】【気配察知レベル1:消費5】
そうか、剣術レベルに応じて枝になる新たなスキルを覚えられる仕組みね!
やはり欲しいのは、剣の技なんかより気配察知能力。
このモンスターの徘徊する危険極まりない森で生き残るには、不意打ち奇襲の警戒が何より大事。
【気配察知レベル1】を押すと、【気配察知レベル2:消費7】が表示された。
やった! ポイントが低い!
ならばもっといっぱい覚えよう……と、思ったけど。
「あれ? レベル2でお終い?」
【気配察知レベル3】が表示されないのだ。
そうか、根のスキルも上げないと枝のスキルは上げられない仕組みなんだ。
私は剣術レベルを3にすると、新たに【気配察知レベル3:消費9】が現れた。
とりあえす、剣術レベルを5.気配察知も5まで上げた。
残りポイントは55。
結局、残りは適当に技を覚えることにした。
現在の私のスキルは次の通り。
【剣術レベル5】【気配察知レベル5】【二段斬り】【プロテクションレベル3】
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