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うつくしいひと

作者: 樟アベリア

泣くなんて意外だった

誰かのために死ぬ考えが

ほんの少しでも過るなんて

でも世界なんて変わらない

誰が消えてもいなくても

だから知ってたんだよ

世界なんてクソだって

わかってなかったわけじゃない

考え過ぎちゃ死ぬしかないし

結局誰とも話は合わない

真面目なやつがバカを見るって

とっくに知ってたはずだ

不真面目なふりで生き延びて

それでも息を続けているのは

わかって欲しいのかも

信じていたいのかも

優しい世界が存在するって


そういえば

きみの声が好きだったな

でもきみに言ってなかったな


もっと色んなものを

書けばよかったのかな

作ればよかったのかな

響かなくても

刺さらなくても

とにかく大量生産すれば

どこかで目に触れたかもだし

少しは慰めになったかも


ほんとうに

きみの声が好きだったんだ

きみには言えないままだった

きっと私は変わらないけど

きみの声が好きだった


世界なんて変えられないけど

滅ぼさない選択を続けて

ごみ溜めに溶け込むように

息を殺して

声を殺して

今日はきみのために泣く

わたしのために泣く




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