表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あともう少し、キミに手が届いていたら?

作者: 七瀬





___僕の好きな女の子は、僕と同じクラスで他の男と付き合っている。




隣のクラスの、大島という男だ!

___それと、大島は僕の親友だよ!






・・・だから?

嫌でも、僕は彼女と顔を合わせて話もするし。

僕の気持ちを彼女に絶対に知られてはいけないと思っているんだ!


・・・それと、親友の大島にもね!





『___ねえねえ三条君、聞いてよ! この前さ~佑典がね?

三条君が私の事、好きなんじゃないかって言ってきたのよ~! 

そんなのあり得ないよね?』

『___えぇ!? そりゃ~ないよ! 何、言ってるんだアイツは!』

『___ほら~やっぱり! 佑典がおかしな事言ってたんだ~ごめんね!

三条君!』

『・・・別にいいよ! 気にしないで!』

『___うん! ありがとう。』

『___あぁ!』






___彼女に、あんな事聞かれて、、、。

・・・正直、焦ったけど?



何故? 大島が、彼女にそんな話をしたのかが凄く気になったんだ!








___学校帰りの放課後。

僕は、親友の大島に今日の事を話したんだ!


『___なあ、大島! 今日さ~“お前の彼女”が変な事、聞いてきたぞ!

あれ? なんなんだよ!』

『・・・・・・い、いや? すまん!』

『___えぇ!? かなでから聞いたよ! 本当にすまん! 俺はてっきり

お前が、かなでの事を好きなんじゃないかと思ってたから。』

『___なんだよ、それ!』

『___お前の、かなでを見る目だよ。いつも優しい眼差しで見てるだろう?』

『・・・普通だろ! なんでそんな風に思うんだよ!』

『俺とお前は、親友だからな! アイツの事も気になるけど? 俺はお前の事

も気になるんだよ! どっちも俺にとっては“大切な人”に違いないし!』

『・・・大島、』

『お前は、本当にいいやつだよ! ずっと俺の味方でいてくれて! でも?

お前は自分の気持ちを言わないだろう! 俺はお前にも幸せでいてほしんだよ!』

『・・・あぁ、ううん。』

『___まあ、それだけだから! あんまり気にしないでくれ!』

『___あぁ!』





___大島が、僕の事も大切だと言ってくれてた事が嬉しかったんだ。


・・・だけど?

自分の気持ちをアイツに言える訳もないし!


___大島が、彼女を大事に想っているのは?

一番近くで、ふたりを見ている! 僕がよく知っている。



___大島は、彼女をいつも笑顔にさせているし!

僕にだけ! アイツの心の内を話してくれた事もあったよ。


『___アイツの笑顔だけは、どんな事があっても守ってやりたいんだ!

いつも、かなでには笑っててほしい!』




・・・真剣な顔で、僕にそんな事を話してくれた事。









・・・たまに、こんな事を本気で思うんだよ!

何故? アイツの彼女が僕の好きな人なのだろう?


___もっと大島が、女にだらしないやつなら?

僕は、彼女を絶対に奪い取るのに、、、。


何故? 僕の親友と彼女が付き合うようになったのか?

僕の方が、もっと早く彼女を見つけていたのに、、、。


・・・僕の方が、アイツよりずっとずっと彼女を好きなのに、、、。

何故? 僕の想いを彼女に伝えられないのか?





___あともう少し、キミに手が届いていたら?





・・・僕は、君に好きと言えたかもしれないのに、、、。

そしたら? 僕と彼女の関係は変わっていたのかもしれない!




・・・でも現実は? そんな風に、ならないのにね。





最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ