表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第2話

「治部様、どうかされましたか?」


 隣で寝ていた女性が身体を起こした。豊饒な胸元に目がいってしまうが、何とか理性を取り戻す。俺は今39歳独身趣味は昼寝と昇進、俺は三十九歳独身趣味は昼寝と昇進、俺は……。

 そう言い聞かせる。


「すまない。」


 そう言って上半身を起こした女性の方を向く。

 彼女と目が合った。その途端、頭に著しい数の記憶が流れ込んできた。


「……初芽?」

「はい、何でしょうか?」


 きょとんとした顔が可愛い。どうやら彼女は初芽局、通称初芽らしい。俺の側室だという。


「すまない。今何時だかわかるか?」

「…時? 今は子の刻あたりだと思いますが。」

―11時くらいか。


 ん? 俺って「刻」とか分かったっけか? たしか子丑寅を時間に当てはめているんだったよな。


「すまなかった。寝よう。」

「はい。仰せのままに。」







 夜中、夜なべして考えた。

 まず、ここは俺が生きていた時代ではない。どうやら過去の戦国時代の様だ。

 そして、今俺がいるのは大垣城で、織田信雄が治める尾張、徳川家康が治める甲斐、信濃、遠江、駿河、三河へ侵攻作戦を起こすようだ。総兵数は15万! 全員を収容するのに東京ドームが3つ必要だ。

 肝心な俺についてだ。俺は現在石田三成という名だ。

 そして、これから起こるのは俗にいう小牧長久手の戦いというやつだと思う。


 はっきり言おう。小牧長久手の戦いで俺の主羽柴筑前守秀吉は徳川に敗れる。そして俺は死にたくない。関ケ原で敗れたら死んじゃうし。

 そういう訳で秀吉様には徳川に勝って徳川をあらかじめ滅ぼして頂かなければ! 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ