そのに「これからは女子中学生!」
好評(当社比)だったので、続編書きました()
文法とかはめちゃくちゃですが、お楽しみいただけると幸いです()
天国。それは手の届かない場所にある。
これまで俺はそう思っていた。
俺は今、合法的に二度目の中学校入学を果たす。正しくは転入になるのだが。
そんなことはどうでもいい。この扉を開けた先には、俺の大好きな女子中学生がたくさんいる。その上、俺もロリ(合法)なんだ。好きなだけ女子中学生と話すことができる。前の身体では訴えられるような行動もここでは合法。たとえ法であっても、今の俺を縛ることはできない。
これからは夢のような生活が続くのだ。
自分自身の身体もロリ。クラスメートもロリ。
こんな楽園があって良いのだろうか。
「優也……じゃなくて優子、やりすぎんなよ。」
俺の思考を読んだのか、同伴してきた兄が言う。俺は今までの木田優也という名前を闇に葬り、新しく木田優子という名前を得た。これで名前まで女の子になったことになる。このご時世、名前に「子」がつく女の子は少ないとよく聞くが、この際そんなことはどうでも良い。
転入するクラスの担任の後ろにつき、教室にはいる。そして深呼吸をする。今のうちに、新鮮(意味深)な空気をたくさん蓄えておこうという思考である。
「この子が新しく転入してきた木田優子さんです。みんな仲良くしてあげてね。」
担任の女教師からマニュアル通りに紹介される。こう先生に紹介されるのは、何気に初体験。なんだか不思議な気持ちだ。
「はい、じゃあ自己紹介よろしく。」
そうだ。忘れてた。このマニュアル通りの紹介に付属するテンプレートセリフを。
無論、自己紹介なんて考えてもいない。そこで俺の思考回路がオーバーヒート寸前まで暴走する。
オドオドしながら自己紹介して、男の子を釣るのも面白いかもしれない。しかし、俺はロリコンであり、ショタコンではない。オドオドしながら自己紹介した暁には、大好きな可愛い女の子が俺から離れ、さらに俺がいじめの標的になるだろう。それはそれで美味しそうだが。
「木田優子です……。よろしくお願いします……。」
あえて自信なさげに自己紹介する。この声にももう慣れたものだが、でしゃばりすぎると空回りしてしまう。それだけはなんとしても防がなければならない。
そしてこの一連の流れを締めくくるものである、拍手が沸き起こる。転入生を歓迎しよう。6年ほど前はそう思い拍手していたものだが、いざ当事者になると、顔が赤く染まるのを感じる。なぜこんなに恥ずかしいことをするのか。羞恥プレイはあまり好みではないぞ。見るのは大好きだけど。
「じゃあ木田さんの席は右側の一番奥ね。」
そして、いわゆる転入生席が俺の席となった。
ところでこの中学校は制服がない。近年ではかなり珍しくなった私服登校型中学校である。俺の通っていた学校は、小中高すべて制服指定だったのに。
けれどもそのおかげで俺の衣服もなんとかなった。急ぎでこしらえたため、割とめちゃくちゃだ。しかし、俺の母が洋服屋の店員だったため、どうにかなった。洋服屋の店員。侮れない。
そして私服登校型中学校の良いところは、なんといっても、可愛い女の子の私服が常に見れる点だ。
個人的には制服も好きなのだが、やはり私服が良い。
ワンピースにスカート。ズボンをはいたボーイッシュな子もいる。どの子も目の保養に最適だ。
女の子を見まわしていると、チャイムが鳴った。久しぶりに聞くその音色には、様々な雑音が入り混じっている。
そして授業が始まった。理科の時間だ。
俺は高校では、かなり良い成績を収めていた。上の方の大学も余裕で目指せるレベルだった。
しかし、俺はちょっくらやらかしてしまい、退学処分となった。やらかしたとは言っても、女の子に手を出した訳ではなく、ちょっと有害な煙を吸ったくらいだ。
だがその瞬間を、俺の通っていた高校の先生に見つかってしまった。
大学への推薦も取り消されてしまい、高校も退学処分。処分がひどいと抗議もしたが、非があるのは俺だから、先生たちはこれっぽちも耳を貸さない。
そして、この学歴社会。中卒のレッテルを貼られた俺を雇ってくれる企業などどこにもなく、親と兄のスネをかじる毎日だった。それが3年続いたある日、俺は少女になっていたわけだ。世の中何が起こるかわからない。
気がつけば夢の世界に堕ちていたみたいだ。転入初日の最初の授業で睡眠をとる女の子なんて、どこの世界にいたものか。
そう考えていると、授業の終わりを告げる鐘が学校中に響き渡った。
つかの間の休息である、休み時間だ。
ある者は課題に励み、またある者は友達とふざけあう。ふざけあうのは男子中学生くらいであるが。
俺は家で課題をしてこない前者であったが、今日からは後者の仲間入りを果たすだろう。
「優子ちゃん……で良い?」
来た。女の子だ。
今すぐにでも舐め回したい衝動に駆られる。しかし、グッと堪え、下心がないように接する。
「あたしは島崎萌子。萌子って呼んで?」
女の子改め、萌子ちゃんはそう言った。
「……。私は優子。萌子ちゃん、よろしく。」
ダメだ。どうあがいても硬くなってしまう。前の体だとこんなこと無かったのになぁ……。
「うん!よろしく!」
硬い挨拶に元気のいい返事で返してくれる。
これが俺の理想の女の子だ。良い。色々そそられる。
欲望を抑え込み、俺がロリコンだとバレないように注意しながら会話する。
正直、要望を抑え込むのはかなり辛いが、安定した中学校生活を送るために致し方ない。
いくら新しい友達ができたとて、転入当初は話が合うかどうかも分からず、不安な状態だ。
この子が俺の性癖を知ったらどう反応するのか。とても興味深いが、今それを調べてしまうと周囲からの冷たい視線を浴びながらの中学校生活になってしまう。
1回目の中学校生活は隠キャラでありロリコンでありヲタクであるという最悪のレッテルを貼られた状態での終了を迎えたが、今回はそう終わらすわけにはいかない。なんといっても、女の子の身体という大きな武器があるのだ。
「最近名前で『子』ってあんまり聞かないから寂しかったんだよね。」
萌子ちゃんに話を振られた。先にも述べた通り、確かに最近は名前に「子」がつくことは少ない。
しかしながら、俺がこの名前で生活を始めたのは昨日からなので、違和感しかない。
「やっぱり少ないんだね。」
清楚な女の子のように、言葉を返す。
ロリコンとしては、やはり清楚な女の子が好きなのだ。脳内構築のキャラクターを表に出す。
とここでチャイムが響き渡った。2時間目の開始だ。
「じゃああたし行くね!」
そう言って、萌子ちゃんは自分の席へと走って戻った。
……。
2時間目は国語だ。またもや睡眠学習が始まる。