考え事をするときは考えながら歩くとそれなりに考えが広がる気がする第五話
「なんか面倒くさいフラグがそれなりにたった気がする」
モブ特有の謎の感センサー(悪いほうほどよく当たる)が反応するからおそらく9割当たっているだろうな、適当に断定する。
というかそもそもこの状況自体が不幸だし、どの道面倒くさいであろう。それが1か10かの差でしかない。
「まぁ10パーセントの確率でSSRのガチャだと思えばいいか」
尚その他はすべてnormalかbadで固められている模様。まるで四面楚歌である。
「さて、とりあえず、次の町目指すか。次のことはまず宿の確保ができてから考えよう」
まずは、携帯食料などが入ったバッグを背負うと・・
「あれ?」
バッグが見あたらない。
そして、焦げた皮だけがそこにあった。
「全部炭になっちゃってるやんけ」
あの火力で焼かれた後、豪雨にさらされむしろ原型を保っているだけ奇跡ではないだろうか?
「前途が暗すぎるわ・・・」
戦闘能力だけはあるが、食料がない。致命的ではなかろうか?普通に栄養失調なんかで死ぬ可能性も出てくるだろう。
「はぁ、仕方ない。次の町へいくか」
都市には戻れないし、そもそも戻ったところで買う金が液体金属になっていては仕方がない。
試しに固まった金属を握ってみると、まるで百均のスライムを握ったかのように潰れた。
改めて人間を止めたことを確認すると、次の町へ、あったであろう道を想定しながら歩き始めた。
「とりあえず、旅の目的でも決めるか」
何の目的もない、自由に観光を楽しむ旅をしてもいいけれど、それだと何か味気ないだろう?
「魔王に会ってみるか」
王城の中で聞いた話なのだか、どうやら魔王がこの世界は存在するらしい。
因みに人類に敵対してるとかではないようだ。
別大陸、強力なモンスターが多数存在するらしいが、その名称を便宜的に魔界として、魔界の総合的な統治者の立場にいる存在が特に名を名乗らないのでこちらも便宜的に魔王と呼称されているらしい。
なんからしいを多数を使用する事でゴシップ記事感が満載である。まぁ別大陸の存在は確定しているらしい。地図はないがな。
「まぁ、気長に行くか」
~10時間ぐらい後~
「暇だ」
日の高い時から歩き始めて、今はもう日が沈みかけている。それなのに景色は緑一色に石畳が敷かれているだけ。風情があるといえば聞こえはいいが、それがいつまでも続くといい加減飽きてくるものである。
「盗賊がいるかもしれないし、せめて扉のついたところに眠りたいが・・・」
さすがに贅沢であろう。というかその前に飯を食いたい。
「携帯食料、炭になってたからなぁ」
無い物ねだりをしても仕方がない。寝ずに歩こう。よっぽどのことでも死なないからだをしているだろうし。
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