インフレの本懐を理解させ思考を停止させる事を目的とした第三話
物理基本攻撃力 7625597484987
魔法基本攻撃力 7625597484987
物理基本防御力 7625597484987
魔法基本防御力 7625597484987
skill 無し
「えー・・・一、十、百、千、万・・・・」
桁を一つずつ数えていく。
「7兆6255億9748万4987!?おかしいだろ!?」
どのような計算でこのような結果がはじき出されたかはわからないが、おそらくバグではなかろうか。
どこをどう計算すればステータスが2800億倍以上に爆発すると言うのだろうか?
「・・・たぶん表示がバグってるだけ、そうだろう。そうに違いない」
でなければどれだけの攻撃力だというのであろうか?クラスの奴らでも行ってて1万に行くかどうかであろう。それでもただの喧嘩で城の庭が荒れにあれた。
「とりあえず・・・まぁ魔法でも使ってみるか」
念のため、小さく、ほんとうに小さく出るように願いながら魔法の詠唱を紡ぐ。
『小さな輝きをもたらしたまえ』
まぁ初級中の初級の仄かな火種である。古代ギリシャ語で火という言葉である。因みに魔法の名前の言語は大量の言語からそれっぽいものが適当に選別されているだけらしい、とクラスの魔法使いが行っていた。
で、肝心の、目を背けたい結果だが、成功したことには成功した。
大きさが問題というわけでもなく、爆発したとかそういうわけでもない。かといって口から出てきたとか位置の問題でもない。問題なく中指の先である。
エネルギーの密度が尋常ではないのである。
さて、何故かというと、巨大で、圧倒的な文字通り数そのものの暴力により基本的な威力が跳ね上がる。よって出力されるエネルギーは尋常ではないほどに増幅される。しかし、それを小さく、小さくと祈ることで爆発しエネルギーを発散できなくなってしまっているのだ。
まばゆい白色は強烈すぎて目に入れると失明しそうな勢いであり、膨大な熱を常時放出し、周囲の草が自然発火してしまっている。
「え、ちょ、どうすりゃいいの?!」
クラスの魔法使いの言葉を思い出す。
焦ったときはとりあえず解除と言えば、魔法の効力は消失する、らしい。
「解除!」
その瞬間、爆ぜた。
よく考えれば当たり前であろう。圧縮されたエネルギーを押さえつける力がなくなったのである。そりゃ、ありとあらゆる進める方向に向かって発散されるであろう。
熱エネルギーは周囲を焼き尽くしながら広範囲に拡大し、緑の平原は一瞬で文字通り焼け野原となった。
「うわぁ・・・どうしよう」
困惑する一俊君は異世界で人間と共に生活する事ができるのであろうか?
さて、答え7兆6255億9748万4987でした。
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