黄巾党殲滅作戦
陣地で一夜明かした左馬助達は翌日、軍の長が集まって会議をすることになった。軍議というやつだ
左馬助とメリルは軍議に出る必要がないので、陣地にて待機して自分の銃器と弾薬、獲物を調整していた。
左馬助はククリを二本、二刀流というやつだ。銃器はM416とコルトガバメントM1911だ
メリルはハルバード、銃器はマスケット銃とコルトパイソンである。
予備としてRPG-7と四連装ロケットランチャーを持ち出していた。
「しっかし、普通の武器は分かるが、なんでロケラン持ってきたんだ?メリル」
左馬助が聞く
「まぁ、一応保険よ。ないよりマシでしょ?」
「まぁ、備えあれば憂いなしって言うがな。オーバーキルだろうが。」
「いいのいいの。使わないに越したことはないんだから。」
「まぁ、ほどほどにな」
そう言っていると、雪連と冥琳が入ってきた
「あ~だるぅ~」
雪連がめんどくさそうに言う
「おう、どした?また、袁術が何か言ってきたのか?」
「違うわ。周りよ。軍議になりゃしない。」
冥琳が淡々という
「てぇと?」
「この軍の総司令は袁紹、袁術の親戚ね。そいつが指揮を執るんだけど、呆れたわ」
雪連が水を飲みながら言う
「なんて言ってたの?」
メリルが聞く
「優雅に駆けて敵を華麗に倒しなさい。だそうだ」
「「・・・・・・・・」」
左馬助とメリルは呆然とした。当然だろう、郡の総司令官がそんな馬鹿げた指令を出せば誰でもなる。まず、ありえないからだ
「で?これからどうするの?雪連」
冥琳が聞く
「知らないわよ~あんなんじゃあ戦いどころじゃないわよ。」
「だが、反対に返せば、好きに動けってことじゃないか?雪連」
左馬助が言う
「どういうことよ?」
「簡単に言えば細かい指令が出てないんだ。それだったら、好きに動いても上からのお咎めは無しってことになるぜ?その上の皇帝に聞かれたとしてもその時の指令は袁紹が出したものだって言えば全部収まる。」
「左馬助の言う通りだ。だが、あまり吐出しすぎるとかえって動きずらくなるかもしれんがな。」
冥琳が補足する
「そう考えたほうが良いわね・・・・・冥琳、早速作戦を立てましょう?左馬助、メリルもよ」
「了解っと」
「分かったわ」
そう言って四人はテントを出て、他の皆がいる所に行った。案の定、蓮華が文句を言っていたが雪連の一言で収まる。
~孫家の軍議~
「では、説明するが。敵は黄巾党。賊の群れだ。ろくに訓練もしていない素人同然。だが油断は禁物だ。今回は他の軍との連携で動かなければならない。この軍の中で有能といえば曹操、義軍の劉備、そして我々だろう。まずは敵を蹴散らしつつ、向こう側の敷を下げさせる。」
冥琳が説明をする
左馬助は隅でタバコを吸いながら、メリルはお茶を飲みながら聞いていた。
「という感じになる。誰か質問はあるか?」
冥琳が質問をかける。すると左馬助が手を挙げた
「今回の相手側の武将とかってのは分かるのか?指示を出してる奴とか」
「それに関しては全く分からないといっていい。何せ、張角の人物像でさえ出ていないのだ。こんな大規模なことだと言うのにも関わらず。」
「ふーん、まぁとりあえずは、敵さんの殲滅って所か」
「その通りだ。では各自、準備をするように」
冥琳の一言で、解散となった。数時間後、全員の準備が整う
~荒野~
連合軍の前方には黄巾党の群れが出てきていた。膠着状態だ。どっちかが動けば、全体に広がるほどに
「さぁて、初の陸戦だな」
左馬助が言う
「ほんと、接近戦なんて久しぶりよ。この子もウズウズしてるわ」
ハルバードを撫でながら言うメリル、傍からただの危ない人だ
「二人とも未来のからくり使わなくて大丈夫なの?」
蓮華が言う
「なぁに、こちとら銃だけじゃないんでね。安心しなさんな。ただ、久しぶりなだけだ」
「同じく、暴れてやるわ~」
「そ、そうか。二人とも武運を祈ってるぞ」
そう言って蓮華は隊列に戻る。先頭にいる雪連が声を上げた
「皆の者聞け!我らは民の為に戦う!相手を人だと思うな!獣と思え!慈悲もなく!隙も見せるな!全軍突撃!」
他の軍でも長が声を上げ、それぞれの軍の士気を上げさせる。連合軍は士気が上がる。皆声を上げて突撃する対する黄巾党も負けじと声を上げて突撃する。
二つの塊がぶつかり、それぞれの戦闘が始まる。左馬助とメリルも当然、付いてきている。
「死ねやぁ!!」
一人の黄巾党が左馬助に剣を振り上げるが、その間に左馬助が懐に入りククリで首を掻っ切る。
メリルは黄巾兵を踏み台にして高く飛び上がり、上空からハルバードを思いっきり振り下ろす
「どっせい!!!」
怒号と共に衝撃波が起こり近くにいた兵は吹き飛ばされる。その後、ハルバードを回しながら敵を倒していく
まさに無双。その一言だった。二人が通った跡は屍が出来ている。孫家の皆は二人の動きを見てさらに士気があがり、敵を圧倒していく。そのほかの軍もさらに士気があがり、それが伝わったのか。黄巾党は戦いながらも下がっていた。
一時間後には黄巾党は下がってしまい、後ろにあった砦に篭ってしまった。
士気を挙げたおかげか。第一戦は連合軍の勝利に終わる。
陣地に戻った左馬助とメリルは孫家の皆に歓喜されながら迎えられた。そしうて、自分たちのテントで獲物や武器を整備していたときある人物が訪ねてきていた
~テント内~
テントの中では雪連や冥琳、蓮華が来ていた。当然外には、明命と思春の姿がある
「いやぁ、すごかったわね!左馬助とメリルの動き!」
雪連が言う
「うむ、流石。と言った所か」
冥琳が言う
「えぇ、本当に凄かったわ」
「よせやい、俺らなんてその場だけの戦いだったしな。本場の戦闘してる人には叶わんよ」
「ほんとよ~雪連や蓮華だってかなりの数をやってたんじゃないの?」
「ん~どうだろう?私は数えてないから分からないわ~」
「私は、思春や明命がいてくれたから戦えたようなものよ。」
雪連と蓮華が言う。
その時だった。外が騒がしく、思春や明命が言い争っていた。そして、中に入ってきた人物が居た
「邪魔するわよ。」
入ってきたのは金髪のくるくる頭の少女と黒髪と水色の髪をした少女達だ。
「あら、ここが孫家の陣地だと分かっての物言いかしら?」
雪連が言う
「えぇ、もちろんよ。孫策。今日の大活躍した二人を探しにきたのよ。」
そう言って左馬助とメリルを見る
「んぁ?なんだ?」
タバコを吸いながら言う左馬助
「あぁ~なんかめんどくさそうな状況になったわね~」
メリルが言う
「あなた達かしら?昼間、暴れていたのは?」
「あぁ、そうだが?」
「単刀直入に言うわ。私たちの所に来ない?」
「「はぁ?」」
ふたりは声を上げる
「ちょっと、どういうつもりかしら?いくらそっちが国力があるとは言え、左馬助達は私立野ところの武将よ?」
「あなたに聞いてるんじゃないわ。どう?二人共、少なくともここよりかは国力はあるし、待遇も働き次第だけど優遇には出来るわ。」
「左馬助、メリル・・・・・」
蓮華が心配層そうに見る
「ほう、待遇もしっかりしてるのか。」
「みたいね。私達は傭兵と武器商人、金さえあれば・・・・・」
「えぇ、お金もしっかりと用意するわ。」
「「だが断る」」
二人は声を揃えて言う
「は?」
「あのな、いくら金をつごうが待遇も良くてもな。俺らは一度決めたクライアントからは離れないようにしてんだよ。」
「それにどこの誰かもわからない。自己紹介もしない所に行く気もしないわ。さっ交渉決裂よ帰ってちょうだい。」
二人は冷たい声で言う
「貴様ら~!黙って聞いていれば・・・・!」
黒髪の少女が言おうとしたが、金髪が制した
「いいわ。今回は引き下がってあげる。あっそうそう。自己紹介がまだだったわね。私は曹操。横にいる二人は、夏侯惇と夏侯淵よ。覚えておいて。あなた達を必ずモノにしてみせるわ」
曹操が言う
「おう、できるものならな」
そう言って三人はテントを出て行った
「二人共ありがとう」
蓮華が言う
「私は信じてたわよ~」
「私もだがな」
雪連と冥琳が言う
そうして、お開きになって三人はそのままテントを出て、就寝についた。