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退屈な日々

以前書いていた…imaginaryOonline書くまでに時間が空いてしまい。設定や内容を忘れてしまい新しく手をつけてしまいした♪

行き当たりばったりなので、どうか見守って下さい!感想等々書いて貰えれば、更新速度が上がるかと…笑


「ハァー…今日も退屈な一日だったなぁー」


夕陽が沈み、夜の街に映り変わろうとする住宅街を、高層マンションの屋上から見下ろしている男。


「毎日毎日同じ事の繰り返し…本当に退屈な世の中だ…」


この世界に心の底から、飽き飽きしている…この男が物語の主人公である。

高校を卒業間近の健全な18歳、名前は如月透…顔はブサイクでも無く、イケメンでも無い所謂フツメンだ。

髪色は黒く、肩まで伸びている髪は後ろで束ねていて、左右は刈り上げられている。

身長は178㎝で平均より少し高い。


「このまま、だらだら生きていって大人になって、社会に出て、自分の好きな仕事をして、そこそこ綺麗な奥さんを見付けて、そのまま二人で生涯を終える…そんな決まった様な人生…退屈で、何の面白味もない。」


決まった訳ではないのだが、それがどんなに幸せな事であるのか、理解できていない男は、更に続ける。


「なぁ神様…もし居るなら俺を…違う世界へ連れていってくれないか?」


勿論、逸れに答えてくれる者は誰も居ない。


「ははっ!何をバカな事言ってんだろな俺…そんな都合が良くて、お伽噺みたいな話有る訳無いのに………」


―非現実な事が、起こる事は無い…分かってはいるが、求めてしまう。

自分が、もし魔法が使えたら…もし魔王を撃ち破り、人々を救い称えられる勇者になれたら…誰だって一度は、そんな夢を見るだろう。

自分は、特別な存在だ…なんて思った事もない。

だけど一度でいい!!本当に一度…そんな夢みたいな事が起きて欲しい。―


「もう戻って寝よう…明日も学校があるからな。」


幼い時から、未だに想い続けている。そんな妄想に自分で呆れながらも、言い放ち重い足取りで屋上から立ち去る。

その少年…如月透の思いが、伝わったのかすっかり暗くなっていた、空に浮かぶ無数の星々が一段と光を輝かせる。




ーー

ーーー

ーーーー


朝、学校へと登校する…学生達で賑わう中、去年よりも早く、桜が咲き乱れ…満開の桜が、風に凪がされて、幾つもの花が漂い幻想的な風景を演出する。

この街…桜ノ宮の由来とも為った有名な桜吹雪が起こっている。

そして、その街にある…知らない人は、居ないとされている程の知名度を誇っている。

“桜々丘記念高等学校”学力…財力共に国内トップを維持している。


「おっはよぅ!相変わらず綺麗だね♪」


「あっ!おはよう!そうよね…今年は思ってたより早いけど。」


他愛ない話で、学生達が賑わう中、桜にも全く感心を持たず。

面倒くさいオーラが、体から沸々と涌き出ている。高校生…如月透も、此の桜ヶ丘記念高等学校に通う生徒である。


「今日からまた、何も変わらず当校か…折角三日間の休みも特にしたい事無かったしなぁー…」


「おーい…透!久し振り!!」


ーんっ?あぁーコイツか、名前はー何だっけ?

うーん…まぁいいか、この前喋ったばかりだし、覚えて無くても、不思議では無いだろ。―


「っておいおい!つい最近じゃなくて、一年の時から知ってるだろ!!」


「あれ?そうだっけ!?てか、何で俺の考え読めるんだよ…気持ち悪い。」


いきなり名前も、知らない奴に考えを読まれせいか、少し嫌悪感を抱いてしまう。


「きっ…気持ち悪い、酷い…酷すぎる!…でも、普通に声、出してたからな…お前。」


「えっ!マジか!?」


「あぁ…マジだ。」


じゃれ合っていると、いつの間にか、学校に着いていたので…お互いに挨拶を交わし各々の教室へと向かって行く。

向かう途中、透は…結局名前を聞いていなかった…と思ったと考えていた。


この学校は、学年毎に20組あって。一組、50人程在席している。

全学年合わせると、生徒だけで、三千人もの人数が学んでいる。

他県からも、入学しようと…この学校に受けに来る者が、後を絶たない。

それだけ、この学校に一度でも、入学出来たならば、将来を約束されているのだ。


透は、自分のクラスの教室の扉を開けた。

先に来ていた、生徒達からの視線を感じるが、答える訳もなく…誰とも会話をせず、気にしない様子で、入って直ぐの席へと着く。

学校に来て、早々寝る体勢に入った透を、他の生徒達も気にした様子もなく、仲の良いグループで固まり喋っている。


「昨日!駅前でさー…………」


「休みの間に、彼女出来たんだ…………」


「朝起きたらさ~…………」


「俺とヤらないか?………」


そんな、会話が繰り広げられる…この教室で、誰とも会話をしていないのは、透のみとなり、完全に孤立しているのだが、友達が居ないのでは無く。

透の、眠りを妨げると、酷い事が起きる為だ。

その事を知らずに、起こそうと声を掛けた正義感ある者は、無惨な姿になりはて…見事に散っていった。

それからは、寝ている透は起こすべからず。

何て言う暗黙の了解が、皆の頭に刻まれ、放置を決め込んでいるのだ。


暫くすると、鐘が鳴り学校全体に響き渡る。

鳴り終わったタイミングで、教室の扉が勢いよく開き、先生が入って来た。


「おーい!お前らー 席に着けよ!朝のホームルーム始めるぞ。」


先生が入って来た為、生徒達は、会話を中断し各席に移動し始める。

皆が、着くまで待っていた先生は、全員が座り終わるのを見て、出席を取って行く。


「吉井ー…………」


「はい!」


「吉田ー」


「はーい!」


「よーし!全員居るなーじゃあ、今から…っとその前に如月!」


授業を始める前に、何かを思い出したのか、いつの間にか起きていた透を呼ぶ。


「はいは~い…何ですかぁ~」


「何だ?いつも、いつも怠そうな返事しやがって! 英語の単位やらないぞ?」


この先生ならやりかねない、と思った透は、急いで返事をする。


「げっ!…それは嫌ですよ!!てかおもいっきり職権乱用じゃないですか?それ?」


「別に良いんだよ…それぐらい。」


明らかに職権乱用なのだが、悪びれた素振りも見せずに淡々と言う。


「それぐらいって………まぁいいです。それで、用件は何ですか?」


そんな先生の様子に、面倒くさいと感じた透は、さっさと用件を聞きだそうと思い、先生に説明して貰えるよう話を戻す。


「んっ? あぁ!そうだった…そうだった。」


―そうだったって、この人絶対忘れてただろ!?―


そんな透の気持ちが、生徒達に伝わったのか、皆苦笑いしている。


「実は…教室に来る前に、校門を閉めに行ってたんだよ。そしたらな!今まで見たことも無いような、金髪美人の若いお姉さんに、声を掛けられてな…教師をしてる俺だが、思わず嬉しくて…逆ナンか?とか思い、勢いよく返事したのまでは良かったんだが……」


―色々と駄目なのでは?と思う事もあるが、聞いてる皆が、何も言わないから大丈夫なんだろう。…嫌既に慣れてるから…と言った方がいいか。

それにきっと姉貴だと思うけど話は、最後まで聞くか。―


「だが?……」


透は此処で、少しでも面白味が出るようにと…重要な話だ!と思える様な…俳優顔負けの迫真の演技をしながら返事をする。

透の真剣な表情を見て、生徒達全員が深刻な話なのだと勘違いして、皆が真剣な表情を造り出す。


「そのお姉さんが……お前宛に……」


「そのお姉さんが……俺宛に?……」


皆が、一様に喉をゴクリと鳴らす。一字一句聴き逃すまいと耳を此方に傾けている。


「お前に!……お前宛に!……ラブレターを書いて来たから!!渡してくれってお願いされたんだよぉ!!」


「は?」


「「「「はぁ?」」」」


姉貴が、弁当か何か持ってきてくれた、と思っていた透は…予想外過ぎた答えの内容に間抜けな表情で、返答してしまう。

先程とはうって変わり…生徒達も何言ってんの?こいつ?と言わんばかりの表情になっている。


「先生…そんな事ですか?」


「如月…そんな、そんな事だと!お前に俺が、俺が今まで!彼女が出来た事が無いと知って……知って言っているのか!?」


―嫌…知らねぇーよ。

何で先生のプライベート情報俺が知ってんだよ。

てかこの先生何歳だ?…見た所もう40位には見えなくもないが……まぁ何て言うか。―


「ご愁傷さま。」


「グフッ!」


教師の心に999のダメージ!!教師は力尽き倒れ伏せた。

残酷にも言い放った、言葉により屍に…もとい教師に、精神的ダメージを与えた透は、倒れている先生のポケットを漁り手紙を探り出す。


ゴソゴソ……ジー…………ヒョイ


何か見つけた透だったが、お目当ての物では無く。女性が裸で写っている…うっふん♪なアレだったので、隣の男子の机に置いてた。

その男子がこっそり鞄にしまったのは、此処だけの話。


「おっ?有った!有った!……うん♪本当にラブレター見たいだ。」


遂に、目的の物を見つけた透は、流石に気になっていると思い周りにもハート型の便箋を、見えるようにした。

早く開けろよ!という声も聞こえる中、一向に開けようとしない透。

最終的に透は、家に帰ってから開けてみると言うので、気になっていた生徒達だが、渋々納得してくれた。

そんな生徒達を、気にする暇等無く。

透は、只、便箋の裏側に書いて有った内容について考えていた。

便箋の裏には、こう記されていた。


〔帰ってからお家で、見ないと駄目だぞ!ハート♪

世界に退屈している……如月透くん?神様より♪〕




因みに、倒れた先生は、過労で倒れたと保健室に報告して預かってもらったらしい。

一時限目の授業は、自習だったとか……


ーー

ーーー


今日の授業が終わった透は、急いで家に帰る為に廊下を走り抜けて、校門を駆け抜ける。

朝通学していた道も速度を落とすこと無く走っていた。周囲から見ると目立っているのは、言うまでも無い。

学校から自宅までは、徒歩30分位の場所に有る所を僅か十分足らずで、着けた事に周りが知れば驚愕するだろうが、本人…如月透は、手紙の内容の方が重要な為気にしていない。


「はぁ…はぁ……つい…た…はぁ…はぁ…」


走り続け、乱れた息をいち速く回復するべく、自宅に着いた瞬間にソファーに倒れ込む。


「はぁ…はぁ……ふぅー…落ち着いてきた。」


呼吸も落ち着きを取り戻して来たので、あの便箋を学生鞄から取り出す。


ーこの手紙…普通の人からすれば、ふざけた悪戯だとしか思えないだろうな。

だけど、俺は何か……何かこの退屈な日常を変えてくれる…そんな気がしてならないんだ!。ー


透は自分の知らない様な事が、起きて欲しいと言う長年の願い…その意志も込めて強く想う。

ハート型の便箋を、強く見つめる。その体は緊張のせいか、震えている。


「よしっ!開けるか!」


震える手で、そっと封を捲る。開けられた便箋から中に入っている…手紙を取り出す。

大袈裟に取り出す透だが、何をやっても、叶うはずが無い願いが、叶うかもしれないのだから、歓喜に打ち比しがれても、仕方がないのだ。


覚悟を決めたのか、目線を手紙へと移して行く。透は、書かれている内容に驚愕する。


「ッ!!ーーー」


―………ゆ…夢じゃない…よな?……本当に…本当に有り得るのか?こんな事………―


実は夢を見ているのでは、何て事を思ったのか頬を強く引っ張り出す。


「ッゥー…イテテ……夢、では無さそうだ。それに悪戯…って言う線も無いな。俺の妄想を誰かが知れば、笑い者にされるし、誰にも話してはいないから…知ってる奴何て居ないはずだ。」


そう呟く透は、もう一度手紙に書かれている事を確認する。


〔 世界に退屈しているそんな君へ…如月透くん?

君が妄想、幻想を抱き憧れてる世界…魔法が使える様な…人々を救う勇者が居る様な…そんな夢の世界に、行ってみたくは無いかい? 如月透くん…君は選ばれた!

P.S この手紙を読み終わったら、此方に喚ぶように設定してある。今さら拒否権は無いよ♪〕


―と書いてあるのに…喚ばれたりしない。読み終わってから…時間結構経ってるよな?やっぱり悪戯か?―


この手紙が悪戯だと、再度疑問に思っている透は、考えに夢中になっていて気付かない。

小さな粒子が、体のあちこちに集まり出していて、収束した部分から消え初めている事に。

全く気付いていない透を他所に、粒子が止まることはなく。

下半身は、既に消えており、上半身も残すは、顔、腕のみとなっている。目を瞑っていた透は、思考していたのを一度止め、目を開けた。そこで、初めて違和感を感じ、自分の体を見て異変に気付く。


「はぁ!?え??ちょっ!ちょっ!?……」


今、起こっている現状が、理解が追い付かない透は、動揺している声を上げるだけで、何も喋ること無く…口元も消えた。

透の目に、最後に映ったのは、自分の掌が虚空をさまよい…消える瞬間だった。




………シーン………


部屋には、静寂が訪れ…何事も無かったかの様に、如月透はこの世界から…静かに姿を消した。




ーー

ーーー


真っ白い空間…見渡せる全てが白一色な場所に、一人の男性が、気を失って倒れている。


「んっ…うん…此処はどこだ?」


倒れていた男性は目を覚まし、知らない場所に居る事に、戸惑いながらも立ち上がる。


「……俺は…何で…こんな所に?…」


気を失う前の記憶が、曖昧になっている男性、如月透は、必死に記憶を探る。


「俺は…そうだ!! 手紙を読んで…気付いたら体が消えてて…嫌、喚ばれたの方が正しいか?」


「せいかぁ~い♪ 如月透くん…私が、此処に喚び寄せました。」


誰も居なかったはずの空間に、女性の声が響き渡る。


「ッ!! 誰だ!? 何処に居る!?」


「ざんね~ん…目の前に居るけど、姿は見えないよ♪唯の人間が神様の姿見ちゃうと、神々しくて溶けちゃうからね♪」


恐ろしい事を平然と言っているが、気の抜けた話し方のせいか余り伝わらない。


―神様?…って事は、俺に手紙を送ったのも…―


「うん…私だよ♪君、あの世界に飽々してて、退屈してたんだよね? 未練とかも全く無さそうだったし……って事で、私も退屈だったから、君を違う世界へ送って、暇潰ししようかと思いました♪テヘッ」


無茶苦茶な事を、可愛く言う神様であったが…夢が叶うと知った透は、胸の内で歓喜している為何も答えない。


―叶う!…退屈な日々から抜け出せる!!…よっ…―


「よっしゃぁーー!! 来た!来た!遂に…遂に!! ヒャアホーイ!!」


「あぁ~…あのさ~喜んでる所、悪いんだけど…順応出来る君って凄いね♪普通もうちょっと、取り乱したりとかあるんじゃない?」


テンションが、上がりまり…キャラが壊れている透に神様が問うと、透は、今の自分の恥態を無かった事にするべく、普通に言葉を返した。


「あぁそんなことか、神様なら分かるだろうが、俺は本気で、非日常的な事が、起こるのを待ち望んでたんだぞ…それなのにどうして、取り乱す必要が有る?」


「う~ん…それもそうだね!でも君面白いよ♪ホントに! いやぁ~君を選んで良かったぁ~…これなら少しは退屈しないで、良さそうだよ。」


透が、神様の疑問に答えると、神様は何が面白かったのか、そんな事を突然言いだし…


「取り敢えず…サクッと説明して、さっさと送っちゃうね!」


「えっ…あ…あぁ、分かった。」


掴み所の無い勢いに…唖然としながらも透は返事をする。


「それでは!改めて如月透くん…君には、これから異世界に行って貰います。

その世界では、魔物や魔人勿論魔王も居るわ♪ 人間側との戦争が絶え間なく続いていた様だけど、現在は停戦状態にあるわね。」


「成る程…面倒だけど、テンプレの如く俺が行って、人間側に味方して…魔王を倒したらいいんだな!!」


「いえ…人間側も停戦状態を狙って、違う世界から勇者を召喚する所みたいよ。

もしかしたら君と同じ出身かもね?魔王は…勇者に任せておけば問題ないわ。」


―まぁ…ライトノベルとかであるような感じの…在り来たりなファンタジー世界って訳か…でも俺はそんな非日常に憧れる!!キラッ…

…にしても勇者…か、何か物凄~く面倒な予感がするんですけど…―


「ふ~ん…それなら勇者の方は興味無いな…目を付けられたら面倒な事になりそうだし。」


「その方が良いかもね…それで、科学は発達してなくて…その代わりに魔法が存在している…まぁつまり、小説とかで有るような…在り来たりなファンタジー世界ね♪」


―嫌…そこは言ったら駄目だと思うんだが?―


「君だって思ってたんだから、このぐらい良いじゃない。」


と言い終えた所で神様の雰囲気が、おちゃらけた感じから変わり…真剣な物となる。

それを感じ取った透は神様に話し掛ける。


「今からが、重要な話って所か…」


「えぇ…今から話す内容は凄く大事な事よ…私にとって…勿論君にとってもね。そう…大事な事よ…私を少しでも、楽しませてくれるようにする為のね。」


「………えっ?…」


「えっ?何?私変な事言った?」


「嫌…その…もっとこう…大事な役目が、とかって言うのを考えてたからさ…」


「何言ってるの?そんなの在るわけ無いじゃない!それに私が喚んだのは、暇潰しの為よ…暇潰しの…だから当然!私を楽しませてくれるのが一番大事な役目って事♪」


「……………」


「何?気に食わなさそうな顔して?大事な役目なのに自覚が無いんだったら…君ではな・く・て…他の人間にしようかなぁ~?」


呆れ返っていた透は、遂顔に出てしまい…少し勘に触った神様は、悪戯下に言葉を放つ。


「それはっ!!絶対駄目だ!絶対!! そうだよな…神様を楽しませる事こそ一番大事な事だよな!!うん…そんな役目貰えて凄く嬉しいなぁー。」


後半はやや棒読みになっていた透だが、神様はそれで満足したようだ。


「うんうん♪分かってくれて良かったよ…分かってくれなかったら…君の存在する概念を無くそうか、考えてたからね♪」


それを聞いた透は、内心焦りながらも…話を戻すために神様に話し掛ける。


「そっ…それよりさ!大事な話の内容って?」


「あぁ!そうだったね♪えっと…これから行ってもらう…世界の名前はパラディスと言う所で、さっきも説明した通り…君の居た国見たいに平和な所じゃないからね。

更に人間側なんて魔族との停戦状態を気に大国が国を一つに纏めようとしていて…争いが絶えない危険な所よ。

そんな場所に今の君を送った所で、着いて早々ゲームオーバー何てつまらない事にならないよう…能力を授けるから好きに使って。」


「うぉー!テンプレ来たぁー!!神様貴方は最高の存在です。それで!それで!どんな能力くれるんだ!?まさか…チートか!?」


能力を貰えると聞いた透は、嬉しさの余り勢い良く喋ってしまう。


「う~ん…チートってあれよね?最強の…何とかとか、想像したものをとかだよね?…それは絶対あげないよ♪」


「えー…まぁそうだよなー…そんなの貰ったら神様楽しめないしな。」


さっきの勢いは何処へ行ったのか、神様の言った事に直ぐに納得する。


「おぉ~良く分かってるね♪賢い…賢い。それじゃ能力何だけど…魂喰らいを授けるね♪」


「魂喰らいか…凄そうな能力だな…それで?どんな効果があるんだ?」


「それはねぇ~魔物や魔人を倒すとね…時々倒した相手の魂がその場に残るの♪それを使役する人間が居るんだけど…魂喰らいはその名の通りにその魂を喰らって…喰らった者の姿に変身できる能力になるわね。」


「おぉ―!格好いいなぁーそれ!」


「基本の力とか固有の能力とかも、受け継いで使えるわ…但し人前で使ったりすると、変身できる様な悪魔か何かだと、勘違いされたりするから要注意ね♪」


「それって結構…使いにくいな。その能力が無かったら俺は…一般人と同等って事だろ?大丈夫なのか?」


「大丈夫よ…喰らった魂による基本値の補正も付けといてあげるから♪それとサービスで、相手の能力とかが解る力もあげるわね♪」


―相手の力や能力が解るだけで、対策とかも立てやすくなるし、勝てない相手なら逃げるのも素早く出来るだろうから…重宝しそうだな。―


其れだけの能力があれば、生きていく事は出来そうだ…と判断した透。


「分かった。有難う…これなら何とか楽しく過ごせそうだ。」


「どういたしまして…でも欲張ったりしないのね?…まぁ更にあげてもいいんだけど、其れだと私が面白くないからね♪他に何か聞きたい事ある?」


「嫌…これ以上は大丈夫だ。人間欲張りすぎると録な事がないからな…それに自分で見て実際に体験していきたいし…」


「ふふっ…君本当に面白いね♪じゃあパラディスに送る前に一つ忠告……魔王はとっても綺麗な女性よ♪」


「はぁ?それって…何のフラ…」


透が言い終わる前に全身を光に包まれ…この白一色の空間から居なくなった。





「行ってらっしゃい…如月透くん♪君はまた親しい者から裏切られたら一体どうするのかな?……辛いだろうけど、頑張って私を楽しませてね♪壊れそうな時は…少しだけ助けてあげるから……」


神様は透を送ってから思わせ振りな事を一人呟く。

これから透の身に起こる事が判っているかのように………


次のネタはある程度あるのですが、更新は週二回程度でやって行こうと思います。

矛盾している所など言って頂けたら最高です。

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