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二章8話 封魔破壊


「有りました。おそらくあれが封魔の陣を張っている古代遺物(アーティファクト)です」


戦場の中心部から真北に位置する森の中で人の背の高さほどある不自然は立方体の石を発見した。


「大型1体小型が13ってとこか・・・」


何故か古代遺物(アーティファクト)を守るように魔物たちが待機していた。兄さんたちが魔物を操る類の古代遺物(アーティファクト)かマジックアイテムを使っていてもおかしくは無いんだけど・・・


やっぱり僕1人じゃ古代遺物(アーティファクト)を破壊するなんて出来なかったな、僕が魔法無しでこの数の魔物を相手にするのは無理だ。でも、今は協力者が居る・・・


ジンさん、ロウガさん、カリンさん、三人とも冒険者の協会に所属していない旅人だそうです。


「それじゃオレ達が魔物の相手をしている間に、ジンが古代遺物(アーティファクト)を破壊する、それで良いな?」


「はい、お願いします」


「いくぞ!」


それぞれの武器を手に駆け出す。魔物たちも僕らに気付き襲い掛かってきた。


「ジン!構わず行けよ!」


「分かってる!!」


まずは大型を無視、小型の魔物を掃討する、僕は兄さん達ほど剣技が優れているわけではない、代わりに魔法を鍛えたんだけど、今の魔法を封じられた状態じゃ使えない、剣技だけでなんとかしなくちゃいけない。


牙を剥き出して襲い掛かってきた魔物を横に跳んで避けその後から来たもう一体に剣を振り下ろす。


魔物に当たりはしたが浅い、魔法を重点的に鍛えていた僕の剣は軽く魔物を一撃でしとめるような威力は無かった。一撃でしとめるのが無理なら倒せるまで斬ればいい、僕は何度も剣を振るう。






ようやく2体の魔物を片付けた。僕が2体倒している間にカリンさんが3体、ロウガさんが残りの8体を倒していて、残るは大型の魔物一体のみとなった。


でもこいつ硬い、皮膚が岩のように硬く攻撃をほとんど通さない、関節も狙ってみたけど少し傷つけやすい程度であまり変わらない、僕の攻撃は魔物の身体にまったく傷つけることが出来ていなかった。

花梨さんも同様で唯一ロウガさんが魔物の身体を砕くように傷を与えているけどそれも微々たる物だった。

この魔物、物理攻撃に対しての防御力が高すぎるんだ、封魔の古代遺物(アーティファクト)を守護させるには適した魔物かもしれないけど、動きはそれほど早くないので魔物の攻撃は避けられる、もう少し耐えればジンさんが古代遺物(アーティファクト)を破壊してくれるはずだ。


僕は戦いながら魔法を行使する為の集中力を高めていく・・・


獣心解放(ビーストドライブ)!喰らえやぁ!!」


ロウガさんが今までに無い力で魔物を斬りつける、凄い音がしたけどさっきまでの攻撃と効果はあまり変わらないみたいですね。


「ちっ、これでも駄目か、ジン!さっさと古代遺物(アーティファクト)破壊しろ!」


「分かってる!魔剣相手じゃないからめいいっぱい力を使わなきゃ壊れるかわかんないんだよ!」


『マスター、準備完了です!』


「うし、輝跡解放!刃断(ハダン)!」


ジンさんの剣に真っ二つに斬られ重い音を立てて古代遺物(アーティファクト)が倒れる、よし、これで魔法が使える!


「みなさん!魔物から離れてください!


 太古より息づく深層の赤

 我が意に従いここに来たりて

 全てを飲み込み喰らいつくせ・・・ 『バーンフレア』!」


魔物の足元の大地が割れる、そこから液状の炎が噴出し魔物に降りかかる、物理攻撃ではたいした傷の付けられなかった魔物の身体を溶かし焼いて行く。


「よし!これならいける!」


それから全員で魔物に攻撃を仕掛けた、硬い皮膚を焼き取られた魔物に身を守る術は無い、勝負は直ぐについた。


「終わった~」


「いえ、まだです。これで戦場でも魔法が使えるようになりました。直にゴルドの魔法部隊が戦場を制圧するでしょう、急いでそっちに向かいルージュの兵たちを止め被害を無くさないと・・・」


「それじゃぁ、急いで行くか、ロウガ、カリン戻ろう」


行方不明の兄さんは何するか分からないし、早く戻って戦いを終わらせないと・・・


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