3話 どうしよう
ジョブの選択画面の情景描写を忘れてましたので後ろの方で簡単にですが説明してます。
さて、やはり相手は環境ジョブの聖騎士を取ってきたようだ。「聖騎士のメタってどのジョブですか?」カナリアさんがそう問うてくる。「そうですね。音楽家や呪術師、魔法使いなんかが一般的なメタかなと」そうメガネをクイッとしてそうな発言を例のオーライケメンがする。それに続き「僕も、大体は同じかな〜。聖騎士は守りは硬いけど、デバフや遠距離の攻撃は通りがいいからね〜」とやけに間延びした口調の《猫愛好家のキャット・シー》という名の性別不詳プレイやーが発言する。俺もそれには同意見なのだが、対聖騎士のジョブを俺はもっていないに等しい。よって、対策ピックを味方にとってもらう他ないのだが。「なら私どのジョブにしたほうがいいと思いますか?」そのカナリアさんの発言に、例のオーライケメンが「先程申し上げた、音楽家か呪術師がいいと思いますが皆さんはどう思いますか?」そう会話の矛先をこちらに向けて来る。「そうだなー、音楽家を取ってもらうにしろ呪術師を取ってもらうにしろ結局こちらはそれに合わせた攻撃的な構成を取るから、カナリアさんの取りたい方でいいと思う」と俺が矛先回避と俺自身の願望のためにそう言うと、「そうだね〜」と間延び声が追随するように発せられる。「わかりました。なら、呪術師を取りますね」カナリアさんがそう言い、一職目のピックをとる。「これ〜、音楽家も取ったほうがいい〜?」キャット・シーさんがそう提案を投げかけてくる。それに対し例のイケメンくんが「そうですね。取ったほうがいいと思いますよ。相手にとられるとかなりきつくなってしまいますから」と伝える。これは俺も同意見である。ただえさえ聖騎士というクソ硬いタンクが居るのに、音楽家というバッファーを取られるとそれはもう手のつけようがない戦車が誕生するわけでして。それに、せっかくの呪術師のデバフをかき消されてしまうとかなりの激渋。それをされるよりかは、こちらが取って対聖騎士としたほうが圧倒的に良いだろう。これによりこちらのチームはサボ2枚となってしまうわけだが。キャット・シーさんが音楽家を取り「あとはどうする?タンク1枚にアタック2枚つける?」と棘のないセリフをマイフレンドシーサーが言うが、「それもありですがT2、A1でもよろしいかと。」というイケメンくんの発言に「まあ、相手のピック見てから考えてもいいんじゃね」と俺が割いるように言う。「それもそうですね」「だな」イケメンくんもシーサーも同意見のようで、「お相手さん、ここ何を取ってくるんでしょうか」カナリアさんの何気ない呟きに「う〜ん、相手目線取られたくない、魔法使いか最近追加されたスナイパーあたりが濃厚かも〜」間延び声が答えている。スナイパー?やばいアプデの内容修正項目ぐらいしか見ないのがここで裏目に出てる〜。
さて、会話の中に出てきた音楽家と呪術師はそれぞれバファーとデバッファーであり、音楽家は味方に攻撃アップや守備力アップ、スキルのクールタイムの減少などのバフを与える事ができる。そのため、硬い聖騎士を溶かすのに一役買えるというわけである。呪術師は、相手一人に狙いを定め特殊な呪文をかける事により、一時的ではあるが攻撃力や守備力を下げたりクールタイムを増加させたり、必殺ゲージの減少などのデバフを与えることができ、こちらも対聖騎士として強いというわけである。そしてスナイパーというのは(こっそりチャットで訊いた)シーサー曰く、最近のアップデートで追加された職業で実弾ではなく魔法がこもった弾を使った遠距離攻撃ができるキャラで遠距離レンジからチクチク撃つジョブであるらしい。聖騎士という盾の後ろで相手を狙撃するということなのだろう。
いろいろ考えていると、どうやら相手チームのピックが終わったらしい。「お相手さん、スナイパーと治癒師らしいですよ」カナリアさんの聴き心地の良い声がそう告げる。「そうですね。ここは魔法使いを取ったほうがいいかと思うのですが、レインさんはどう思いますか」イケメンくんがなぜか俺にパスを送ってくる。「そうだなー、いいとは思うけどそうなるとスナイパーを俺かシーサーが見ないといけないな」と返答を送ると「そうなりますが、頼めますか?」と、ある程度は予想はついていたがやはり押し付けられたか。まあ俺魔法使い持ってないから代われないし、しゃーないかと思いつつ「ああ、いいよ」と返す。さて残るは、俺とシーサーなのだが、「どうするシーサー?と言いたいが俺タンク無いから頼める?」と言うと「あいよ」と返答が返ってくる。やはり、俺と2人きりの時と違い、言葉に棘が無いなーとか余計なことを考えていると、「え、レインさんタンク持ってないんですか!?」というびっくりした声がカナリアさんから聞こえてくる。一応推奨されているジョブ数の7職はあるのだが、その中に前を張れるタンクのジョブは無いのである。「あはは、ローメロの街で獲得できるタンクのジョブが無いんだよねー」という言い訳まがいの言葉を吐いてみるも、「大丈夫ですか?」という心配の声がかかってしまう。「いや大丈夫、大丈夫いままでなんとかしてきたから」と返答をする。ふぅー、あわや味方からの集中砲火が来るところだったぜ。一息つく頃にはシーサーがピックを決めきっており、”歌舞伎役者”とあった。
ジョブの選択画面は全体が真っ暗で自分とチームメンバーのアバターだけが薄っすらと見えている状態で、保有している全ジョブが手元にコンパクトに表示されている感じです。(現在のバージョンでは)相手は見えないようになっています。




