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振り子  作者: 糸東 甚九郎
第八幕  動き出した者達
70/211

七十・ゲストは、女優&タレントです

七十・ゲストは、女優&タレントです



   ワアアアアアアアアアアアアアアア  キャアアアアアアアァ


 トチベリー25のステージが終わると、司会者が別なアナウンスを入れた。


「ここで本日、スペシャルゲストが見えています! 女優の三島華蓮さんと、健康食品会社を経営している、タレントのミランダ野沢シーナさんでぇーす!」


   ワアアアアアアアアアアアアアアア  パチパチパチパチパチパチパチパチ!


 会場のあちこちから、歓声と拍手が湧き上がった。地元テレビ局や新聞社の取材によるフラッシュも、あちこちから光る。

 ステージ上に用意された椅子に、華蓮とミランダが腰掛ける。


「みなさん、こんにちは。那須白磯市出身の、三島華蓮です。ドラマ、見て下さいねー」

「ウフフゥ! みなさぁん? いいもの、使ってますかぁ? ワタクシ、ミランダ野沢シーナの会社が新商品として売り出している、ラベンダーの石鹸。ぜひ試してみてねぇん?」


   ワアアアアアアアアアアアアアアア  ワアアアアアアアアアアアアアアア


 会場の観客が、華蓮とミランダに手を振り、歓声を贈る。

 それが静まると同時に、司会者はゲストの二人にインタビューを始めた。


「三島華蓮さんは、本日のイベント、印象はいかがでしたか?」

「・・・・・・素晴らしいですね。活気があって、お客さんのエネルギーがものすごかったです」

「えーと、トチベリー25のステージについては、いかがでしたでしょうか?」

「はい・・・・・・。わたくしは、一人でこの世界に入ったので、大人数で歌ったり踊ったりをやった経験がないのですが、そういうのも楽しそうですね」

「リーダーの野上アンさんは、なんと、三島華蓮さんやミランダ野沢シーナさんのファンであると言ってましたが、そのあたり、いかがですか?」

「・・・・・・そうなんですか。ありがとうございます。わたくしなんかを・・・・・・」

「オホホホ! そぉですのぉん? それが本当であれば、すごくありがたいですわぁん!」


 司会者の問いに、サクサクと応じる華蓮とミランダ。


「わぁ。ほのかちゃん! やっぱり、女優さんって、すごいねぇー。きれいだね!」

「ゆりちゃん。あのミランダ野沢シーナって人が開発した石鹸、うちのお風呂場にあるよ」

「えー? そうなの? ほのかちゃんち、泊まりに行こうかなぁー。使ってみたぁい!」

「おいでー、と言いたいとこだけど、ゆりちゃんは海原くんち泊まればぁ? いひっ!」

「な、何言ってんのぉ! もぉー、ほのかちゃん! それはまずいって!」

「そ、そうだよ渡良瀬さん。・・・・・・でも、僕、確かにゆりちゃんとお泊まりは、してみたいなぁ・・・・・・」

「え? ・・・・・・海原くん、ほ、本気? うひぇー。わたし、冗談で言ったのにぃー」


 頬を真っ赤にする、優璃と穂花。海原はもじもじして、優璃を見つめている。


「(・・・・・・何やってんだ、優璃たちは? あ。やばっ! アタシも、引っ込まないと!)」


 紅葉は急いで、トチベリー25の楽屋へ走っていった。


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