五十一・バカ狩りのラストに向けて
五十一・バカ狩りのラストに向けて
バルルルルンーッ・・・・・・ バルルルルーッ
「え? 簿記検定?」
「そう。あーぁ、勉強嫌いなのに、まぁた面倒なことになったよ!」
「それ、どういう役に立つんだ? 資格だろー?」
「アタシはとりあえず、三級は持ってるから、今度は二級。玄桐んちみたいな中小企業とかの経理ができんだよ。まぁ、商業科だしなー・・・・・・」
「そ、そうかぁ。いや、うちの親父、計算だの経理弱くてなー。おいらが手伝ったりしてたんだけどよ、ぜーんぜんダメで・・・・・・」
「ふーん・・・・・・。まぁ、とにかく、今日でバカ狩りラストだから、めいっぱい稼ごうか。得た金は、また、玄桐んちに全額やっからさー」
「ほ、ほんとにいいんかよぉ? なんか、おいら、紅葉がここまでしてくれるのがさー、すっげぇ悪い気がしてよぉー・・・・・・」
「じゃ、やめっかな?」
「あ、うそうそ! ぜひやってくだせぇ、紅葉さまー」
「きゃははは! なんだよ玄桐。本当に悪い気なんか、してんのかよーっ」
「してるって! 紅葉がいると、おいら、楽しいんだぜぇー。だから尚更かもなー」
「・・・・・・ふーん。・・・・・・まぁ、アタシも、お前のおかげで、良い道か悪い道か不明にせよ、ちょっとは親と話せるようになったし、先のことも考えるようになってきたからなー」
「え? なんでおいらのおかげなんだ?」
「うっさいな! 別にいいじゃんかぁ! ・・・・・・ほら。前見て。ぶつかるよ!」
「うっわ! やっべ! ・・・・・・ふぅいー。あぶねーあぶねー」
バルルルルルルー バロロロロロロォーッ
玄桐の大型スクーターは、環状道路を走り抜け、今日も夜の街へ向かっていった。




