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プロローグ

ようやく解放された。多少腹立たしくはあるが、気分は頗る良い。あのまま、あんな男と結婚していたらと考えるだけで、ぞっとする。



侯爵令嬢のリディア・グリエットは実家に帰る為に馬車に揺られていた。

リディアが侯爵令息のザラール・ゼバスチャンと婚約したのは半年前の事だ。リディアは全くもって乗り気ではなかったのだが、叔父からの強い勧めで断れきれず受けてしまった。


叔父が言うには、相手側ゼバスチャン侯爵家からのこれまた強い要望で、リディアとの婚約をしたいとの事だった。理由は単純で令息のザラールがリディアに一目惚れしたとの話だ。家柄もお互い申し分もなく、滞りなく話は進み、婚約成立後は相手側の屋敷の別邸でザラールと暮らす予定だった。と言うのも、彼は始めの一ヶ月は別邸でリディアと過ごしていたのだが、一ヶ月過ぎたあたりからパッタリと帰らなくなった。


リディアはザラールに興味が全く無かったので放置していたが、たまたま使用人達の会話が耳に入ってきた。どうやら彼は外に女が出来たらしく、その女の元で暮らしているそうだ。


ふ~ん。


リディアは、やはりザラールには興味が全くないのでそのまま放置。

だがそれにしても、自分で一目惚れしたと宣い、半ば無理矢理婚約させられたのに、たった一ヶ月で他の女に目移りするなど呆れて物が言えない。


随分と安い一目惚れな事だ。


そんな中たま~に、別邸に帰ってくるザラールに文句も苦言を言う事もなくリディアは適当に対応していた。これは一応政略結婚なのだ。波風を立てるのは良くないし、何より興味がないので相手にするのが面倒くさかった。




だが、婚約してから半年した時。流石のリディアも予想だにしない出来事が起きた。

ザラールが浮気相手の女性を連れて帰って来たのだ。


『リディア、私は彼女と結婚する。今直ぐ屋敷から出て行ってくれ。君とは婚約破棄する』


空いた口が塞がらないとはこの事だ。いやいや、何言ってるんですか?そもそも貴方が一目惚れしたからって、したくもない婚約をして貴方の希望で婚前から一緒に住むってなって、挙句に自分は浮気して浮気相手の屋敷で暮らし始めたかと思ったら、今度は婚約破棄?今直ぐ屋敷から出て行け?あり得ない。


全てそちらの希望でしたよね……?


『なんか思ってたのと違った。君は可愛げないし、つまらない。それに何より、私よりも強い女は無理だ』



リディアは唖然としながら、立ち尽くした。


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