Ⅸ
時は遡る。
アルカンはアシクが家に来てサニーとレインと話し合いをするため家を出た。
「さて、何してよう。」
今からできることと言えば、特にこれといってなかった。
そのため、散歩でもして時間を潰すことにした。
そうしていると、古く多少ボロボロになっている本を見つけた。
「なんだろ、これ。」
そう言うとアルカンは本を手に取った。
表紙は掠れすぎていて読めない。
適当にペラペラとめくってると所々読めるようだったので、近くの木陰で読んでみることにした。
「時間潰しにはちょうどいい。」
そう言って本を読んだ。
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色によっての魔法は色だけでなく術者の性格が現れる。
赤
青
緑
の魔法はそれが色濃く出る。
人間が持てる最大の色数は六色だ。
しかし、その理から外れた色がある。
それは、
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「結構知っていることが書いてあるな。でも'理から外れた色'ってなんだろう。」
アルカンが見ていたページは"それは、"で切れていた。
「この次にその色が書いてあるのかな。」
そう言ってめくると、次のページは読めないようになっていた。
「わかりそうだったのに。残念だな。」
そのページは飛ばして、どんどん本を読んでいった。
書いてあることは一般常識とそこから少し発展したことぐらいしか書いてなかった。
「知ってることばっかりだったな。ためになることは書いてあったしいいか。」
本を閉じ手にもって家に帰った。
気付けばもう夕方だった。
「さすがにもう話はもう終わってるだろ。早く帰ろ。」
アルカンは引っ掛かったことがあった。
「理から外れた色って何だったんだろ。,,,,,まさかね。」
アルカンは家の扉を開けた
「ただいま。」