Ⅲ
アルカンは、とぼとぼと自分の家に帰るために進んでいた。
とはいっても、アバァロンから自分の住んでいる村までに徒歩で八時間もかかる。
馬車で行くと3時間半から4時間となる。
村までの道には、魔物が多く出るため冒険者でもない限り行くことは不可能に近い。
アルカンは、馬車に乗ろうと乗り場にきたが御者から
「もう今日の、馬車は出きってしまったぞ。」
と言われた。
仕方がないので、宿屋に泊まり明日の朝に乗って帰ろうとベッドに入った。目に熱いなにかを流しながら。
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アバァロン魔術学園の入試がアルカンが寝入ったころに終わり、校長室にはカディ・アシクが色検査の結果を見ながらクラス分けをしていた。
、、、、
、、、
カディ「さてと、クラス分けがやっと終わった。」
アシク「毎年の事だが、やっぱり大変だな。」
カディ「ああ、だがまぁ仕方ない。」
アシク「何でいつも俺が、手伝わなきゃなんねぇんだか。」
カディ「この学園で、貴族と平民の差別が無いのが君だけなんだから。」
アシク「そうかしゃないなとは、ならんからな。そういえば、あの少年アルカンの色がなかったことお前はどう見てるんだ?」
カディ「そうだな。私はおそらく彼の色は、無いのではなく"透明"だったんじゃないかと見てる。」
アシク「ほぉ、どうしてだ?」
アシクが聞くとカディ校長は古く所々ボロボロな本を取り出した。
アシク「なんじゃいそれは?」
カディ「あの虹色の魔術師が、残した唯一の自分の属性を書き記した物だよ。ここを見たまえ」
そう言って開いた本を見ると所々読めないが読んでみると、
'私は□色で○○い、▽▽▽は□□だ。全ての色を使えるが、それは◎◎□□の◇◇だ。'
アシク「?私は分からないのですが」
カディ「私も読めばしない。だがこれを解読できれば、彼の色の理由が分かるのではないかと考えている。君には、彼の特別教師としてやってほしいのだがダメだろうか?」
アシク「彼の素質を見てからにしますけどいいですね。」
カディ「それでいい頼んだぞ。」
こうしてアルカンの知らないところで、特別教師がつくかもしれないことになっているのであった。