Ⅱ
アバァロン魔術学園の入試は、簡単な数学・アバァロンの歴史・色による魔法の違いをテストで採点して軽く判断する。
テストは一般的なことが書かれているだけなので、簡単に満点は取れてしまう。
そして、入試で一番誰しもがワクワクして期待するのが'色検査'である。
これで分かる色によってクラスが決まりそして、自分の適正が分かるのだから。
アバァロン魔術学園の入試を受けるために学園に入った。
テストは貴族であれば自分の意思でパスしていくことができる、大体の貴族はそうする。
平民は絶対にテストは受けなくてはいけない、アルカンは平民なのでテストをやっている。
簡単な数学・・・「楽しょー」
アバァロンの歴史・・・「若干忘れてた」
色による魔法の違い・・・「当然全部分かる」
まぁ、アルカンや平民たちのほとんどが知っているようなことだ。
アルカン達入試を受けるために来たもの達は、色検査を残すのみとなった。
色検査はアバァロン魔術学園の校長の前で他二、三名の教師と、他の入試を受けに来たものとは別々に色検査される。
2、3時間してアルカンの番となった。
緊張して校長が待っている部屋の前へと来た。
ギィー
「やぁ、アルカン君。私は、この学園の校長のカディだ。そこに並んでいる教師は右から、
教頭ブラク
魔法科主任クラッジ
剣術科主任アシク
今回の色検査の同席者だ」
ブラク「ふん」
クラッジ「どうも」
アシク「やぁ」
アルカンは、緊張したまさか四人もの人たちの前で色検査をするとは思っても見ていなかったからだ。
カディ「とても緊張しているようだけど、そう固くならずリラックスして受けたまえ。」
アルカン「は、はい」
ブラク「さっさと済ましてしまえ、なぁカディ校長」
カディは小さくため息をつくと、
「では、やりましょうか。アルカン君目の前にあるクリスタルに手を触れてくれるかな?少し光るからそうしたら君の持っている色が分かる。」
アルカンは、そっとクリスタルに触れた。
そうするとクリスタルが少し光った。
、、、、、
、、、、
、、、
アルカンや校長達は目を疑った、クリスタルは確かに光っただが、そこに表れたのは何もなかった。
小さく色があるわけでもなく、色が大きすぎるわけでもない。
なにも写し出されない。
クリスタルが色を写さず、ポツンとあるだけなのだ。
しいて色を言うのであれば、"透明"だった。
大きな笑い声が響いた、その主はブラクだ。
ブラク「お前は、平民だったな。」
アルカン「そ、その通りです。」
ブラク「いやぁ、いいものを見せてもらったよ。ワシはな、平民でも属性があるから無能じゃないと言うやつらが気にくわんかった。所詮平民は平民無能なのだな。ハッハハハハハ。じゃ、ワシは戻るわ。代理は適当にしておけ。」
ブラクはポンとアルカンの肩を叩き出ていった。
カディ「、、、これ要らないと思っているかもしれないけど、君の番号ね。」
アルカンは泣きたかった、早く家に帰りたいとも思った。
そんななか、受け取ったカードには、'2416'と記されていた。
後書き
ブラク・・小太りのごてごての宝石をつけた、偉そうな男
クラッジ・・宝石のついた杖を持ち、ブラクと同じくらい太っている女
アシク・・剣を持ち、剣術・魔法どちらも使える。校長の腹心兼ギルドマスターの男性
といった感じです。
ちなみに無属性は灰色となります。