ⅩⅣ
ヨウナ「なるほどねぇー。そういうことなら仕方ない、たくさんいただくとして。アルカンが卒業後はどうするのさ、まさかとは思うがさすがにしないだろ。」
ヨウナが心配したのはアルカンが卒業したら"はい、さようなら"しないだろうという心配だ。
これまでそんな卒業生がいたかというといなかったわけではなかったからだ。
アシク「その辺はしっかりするさ、来週アルカンには冒険者登録することになっている。」
ヨウナ「ほぉ、以外だね。そんなに興味深いかい?」
アシク「これまでになかった事例だぞ。興味がないわけがない。」
ヨウナ「そう考えると、初期投資としてもいいかもね。」
少し悪い笑顔ような、面白いものを見たような顔をした。
アシク「では、よろしく頼んだ。」
ヨウナ「ああ、任せときな。」
アシクとヨウナの話し合いは終わった。
次の日
日が上って少ししたような時間、一人の少年がアバァロン図書館に向けて歩いていた。
そう、アルカンだ。
アルカン「この本の謎、少しでもわかるかな。」
そういっているアルカンの腰には、あの時拾った本があった。
図書館の扉を開けると、
???「いらっしゃい。早いね、こんな時間から来るなんて。」
白い髭を生やした、優しそうなお爺さんが迎えた。
アルカン「あ、はい。少し調べものをしたかったので、早くに来たんですが、、、、迷惑でしたか。」
???「いやいや。そんなことはない、君のような歳の子が来るのは珍しいから少し驚きはするがね。」
アルカン「あのーおじいさんの名前は何て言うんですか。」
???「おや、わしとしたことがうっかりしとったわい。わしは、イラフというのじゃ。少年は名前は何というじゃ。」
アルカン「僕は、アルカンって言います。」
イラフ「ほぉ、いい名じゃな。」
アルカン「有難うございます。調べもいいですか。」
イラフ「おぉ、そうじゃなったな。じゃがすまんな今日はとある貴族が貸しきりにするさかいに無理じゃな。明日あらためて来るといい。」
アルカン「しかないですよね。では明日あらためて来ます。」
そう言って手を振って宿へ帰った。




