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サニー「お帰りアルカン。もう晩御飯はできてるから早く座りなさい。」
アルカン「はーい。」
そう言ったアルカンを見ると古くなっている本を持っていた。
レインは不思議に思ったため自然と訪ねてみた。
レイン「アルカン何かしらその本は?」
アルカン「えっ、あ。散歩してたら見つけて読んでたんだけど、そのまま持ってきちゃった。どうしようもとの場所に戻してきた方がいいかな。」
アルカンは焦った。
自然と家まで持ってきてしまっていたのだから。
サニー「そうだな。もとに戻してきてもいいとは思うが、アバァロンにある図書館にでもいって聞いてきた方が早いんじゃないかな。」
サニーは古くなっているような本ならもしかしたら図書館においてあるようなものかもしれないと、考えた末にアルカンにアバァロンにある図書館に行くことをすすめた。
アルカンは驚いた。
まさかアバァロンの名前が出てくるとは思ってもなかったから。
アルカン「そ、そうだろうけど。僕は行きたくないよ思い出したくないから。」
レイン「サニーもわかっていってると思うわ。あなたは多分アバァロンに行くわ。」
アルカンは困惑した。
まさか二人とも同じようなことを言うとは思ってもないから。
アルカン「?????」
レイン「困惑してるでしょうけど、なぜ私もサニーも言った理由はあるから。まずはご飯でも食べながらゆっくりと説明していくわ。」
、、、、、、、
、、、、
、、、
アルカン「本当なんだよね。」
サニーとレインは無言で頷いた。
そして、こう言った。
サニー「せっかくのチャンスだ、行ってこい。お前の色の可能性があるのならなおのことな。」
レイン「辛かったり、折れてしまいそうになったらいつでも帰ってきていいのよ。誰も攻めたりはしない、家族ゆっくり過ごすだけなんだから。」
サニーとレインはアルカンに行ってほしい少しでもこの子に希望があって、掴むことが出来るのなら。
アルカン「、、、わかった。行くだけいってみる。」
サニーとレインはほっとしたアルカンが希望をつかむ道を進んでくれたのだから。
ぱっと時計を見るともう夜中になろうとしていた。
レイン「もうこんな時間ね。アルカンもうベッドにはいりにいきなさい。」
そう言われるとアルカンは少し軽い足取りでベッドに向かっていった。
サニー「よかったよ。アルカンが希望を掴もうとしてくれて。」
レイン「ええ。本当によかったわ。」
そうして夜が過ぎていった。
そして、三週間後、、、、、。
アルカン「いってきます。父さん、母さん。」
レイン「行ってらっしゃい。」
サニー「アシクさんアルカンのことよろしくお願いします。」
アシク「わかっています。責任をもって預からさせていただきます。」
何故、アシクがいるかと言うとアルカンが学園に行くと言った三日後ぐらいに返事を聞きに来ていたのだ。
それを聞いたアシクはとても喜び、ちょくちょく時間を縫いながらアルカンのもとへ来ていた。
来るときに軽く教えもしながら。
そして、今日アルカンが学園に向かう日にわざわざ迎えに来てくださったのだ。
アシク「ささ、馬車に乗って。」
アルカン「うん。」
そうして、アルカン・アシクが乗ると馬車は走り出した。
アバァロン魔術学園に向けて。




