ほっとにする?
生きてるって素晴らしいよね!
この人痴漢ですって叫ばれたら社会的には死ぬかもしれないけどね…いや死ぬのかな?
はあ、物理的か社会的にか選べって無理にも程がありすぎるよ!
「何あんた黙り込んでんのよ! 心配しなくても大丈夫よ? あんたがちゃんと吉田と日曜日遊べばいいだけなんだから、ほら、あんたの得意な息をするのと同じぐらい簡単よね?」
「…」
浅田さんって僕を黙らせる才能とかあるのかな? 何なの、息をするのが得意って!
僕は、息しか出来ない人間って思われてるよね! これは失礼だよ! これもか。
「ぽ、僕だって息ぐらいするよ…誰だって普通に息ぐら…」
「あんた、最低ね! 何よ普通に息ぐらいって! あんた分かってるの!? 世の中にはね息がしづらい人だっているのよ!? 折角息をするのが得意って褒めて上げたのに、直ぐ調子に乗って世界中の人をバカにして! 世界中の病院とか駆けずり回って謝りなさいよ!」
僕が言いかけた所に浅田さんが凄い怒った顔をして言ってくる。
ええ…僕が悪いの…? いや悪いんだけどさ。
息をするのが得意って褒め言葉だったの? 貶してるの間違いかと思ってたんだけど僕…
どうしたらいいの僕は? どうしようも出来ない事をやってしまった!?
はあ、謝るしか出来ないよ僕。
「え、えと言葉を考えないで言ってしまい本当にすみませんでした…」
「あんた本当に分かってるんでしょうね!? あんたが考えられないのはいつもの事だけどしっかり考えて喋りなさいよね!」
「はい、本当にすみません。深く反省しました…ひっ…」
え? なに僕、何か変な事言った!? 何で浅田さんは、まだこんなに睨んでるの!?
確かに考えなかった僕が悪いけどちゃんと深く反省したよ!?
「あんたの深く程浅いものは無いのね、何よしましたって過去形!? してますでしょ!? 現在進行形でしてなさいよ! 深く反省してるなら誠意も見せなさい!」
「……」
日本語って何でこんなに難し過ぎるの!?
いや本当に僕が悪いけどさ! はあ、土下座を駅前でするとかどうなんだろうね? 余計怒られそう…
「ど、どうしたらいいですか…?」
「そうね、まず私には喉が乾いたから飲み物が飲みたいわ」
何で浅田さんに買わなきゃいけないのかよく分からないよ僕は!! 世界中の人じゃなかったの!? さっきの理屈どこに行っちゃったんだろうね!?
「え、えっとぎ、ぎゅ牛乳でいいですか?」
「はあ? あんた何? ハッキリ言いなさいよね、今なら聞いてあげるわよ」
「ほ、ホットにして飲んだら落ち着けるかなあと」
ダメだよ柏木聡太! カルシウムをとって欲しいなんて言ったら悪化しちゃうよ! ホットだけにほっとして欲しいも言わずに我慢だよ!
「どこにホットにする場所があるのよ!? 私、さっき言わなかった、ちょっとは考えて言いなさいって!? もう忘れたの!? あんた本当にどんな頭してんのよ!」
「……」
何も余計な事を言わなくてもこうなるんだね! 凄い勉強になるよ…もっと早く気付いてた筈なのに…
はあ、牛乳じゃなくて浅田さんがホットになっちゃったよ…カルシウム不足もほっとして欲しいも言わなかったのになあ
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あれから、浅田さんにお茶を買い渡した。お茶を渡したあとも色々言われ続けたけど最後に「あんたちゃんと明日聞かせなさいよ!」と浅田さんは言って駅でわかれ帰って行った。
僕は、コンビニに戻ってお菓子を更に買い他にもジュースとか買ったよ!
これで機嫌が良くなるといいんだけどね…
そして家に帰りついた。
「ただいま、綺麗に夕食食べられず本当にすみませんでした」
僕は帰ってから急いで茜の所に行きお詫びを渡しながら土下座で謝る。
「で、何してたの? 遅すぎない? 何処で何してたの?」
「え、えっとクラスメイトに会ったから話とか色々してて…」
「公園で寝てたって事!? やっぱバカなの!? 聡にいただでさえ見た目不審者何だからやめてよね! 捕まりたいの!?」
公園で寝るわけ無いよね!? 寝るなら家に帰ってちゃんと寝るよ!!
何で知り合いにクラスメイトに会って話してたで寝るになっちゃうの!?
「え、ね、寝てないよ!? 本当にクラ…」
「はいはい、聡にいの話すクラスメイトとか夢の中の話でしょ。分かってるよ、そんな嘘をついて見栄をはらなくても良いじゃん、知ってるよ? まともに聡にいが話すのは、あの人しか居ないでしょ?」
「……」
そうだけど! クラスメイトを家に呼んだことも呼ばれたこともアイツしか居ないけど酷いよ!
流石の僕にでも高校生になったらまともに…
待って! もしかして僕、まともに話してる人そんなにいない!?




