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前髪大事





堕天使さんが僕の顔を見てから固まり、僕と目が合ったと思ったら俯いてブツブツ何か言い出したけど、どうしたんだろう?



そんなに悲惨すぎたのかな!? だからイメチェンするまで見られたくなかったのに…はあ

あっ、元々ギャップ萌え計画がダメだったのかな…



『…まさかのイケメン? 顔は、大当たりじゃん、本当に得しちゃったじゃん。顔は合格だけど性格が…いや性格は気弱で優しいのは私にとって都合が…いや扱いやす…ちがっ、こき使えて馬車馬のよう…じゃなくて私に尽くしてくれる? うん、これだ。 他は私好みになるようにしていけば…』



「あ、あのう…」



どうしようそろそろ前髪から手を離して欲しいんだけど…

何で前髪を持ったままなのかな、そろそろ前髪を離してほしいよ。マスクも付けたいし…



『あれ、でも花奈が告白してきて困ってるって言ってたって事は花奈の事が土下座するほど好き? でも聡太は花奈の事が好きな様に見えなかった気も…寧ろ怯えていた様な…』



「…せん、ミナさん。すみません」



「ん? 聡太うるさいよ? 私、考え事してるんだよ? 分からないの? それとも私の考え事より大事な事なの?」



「え、えっとその、そ、そろそろ前髪を離して貰えたらなあと…」



「あ、ああごめんね? そんな事? 私の考え事より大事では無いよね? 気にしない気にしない、私は全く気にしてないから大丈夫だよ?」



「え…」



ミナさんは気にしてなくても僕が気にしてるんだよ!? ミナさんの事なんか気にしてないよ僕は! そこに気付いて欲しいのに…

いつまでブツブツ続くのかなあ早く帰りたい。



「ねぇ、聡太って本当に花奈の事が好きなの? 正直に答えてね?」



「え…えっと」



どうしようどうしよう僕は、こんな時に何て答えるのが正解なの!?

さっきは僕が土下座で告白した事になってるから好きって言った方がいいのかな?



でも正直に答えるなら大嫌いだよね? そんなこと浅田さんに伝わったらめんどくさそう…



「あんたが人を嫌える立場にいると思ってるわけ!? 分かったわよ! 背中押して上げるからそこに立ちなさい!」

うん、何か浅田さんなら言いそう。

どうする僕!何が正解なの!?



「何をそんなに考えてるの? 花奈には言わないよ? 嘘ついてたらシス兄には言うかもしれないけど」



「だ、誰ですか?」



「え? 分からないの!? 私のシスコンなお兄ちゃんだよ? 私の下着見られたって言ったらどうなるかなあ? 私に告白してきた男子は次の日から不登校になってたよ」



ミナさんはそう言ってからアハハって笑ってるけど笑い事じゃないからね!?

それが僕になるかもしれないんだよ!? シス兄さんは僕に何をしてくるの!? まるでアイツの兄さん見たいだよ!? 寧ろそのまんまだし、その子はいったい何をされたの!?



「え? 顔見せたら、それは無しになるんじゃ…」



「聡太ってもしかしてバカなの? 顔を見せただけで私の下着が見たのが本当にチャラになると思ってたの? 顔見せるから下着見せてとか言われたら私見せないといけないの? 見せるわけないよね? 考えて分からないの?」



もう何なのこの堕天使さん! 本当に僕、嫌なんだけど! 何で僕は、こんなに騙されてばっかなの…



「それで? 早く言いなよ? シス兄に言っちゃうよ?」



「す、好きじゃありません…ど、どうかこの事は本当に浅田さんには…」



「うんうん、そこは言わないから大丈夫だよ? 多分」



多分!? え!? 僕は、まためんどくさい事になりそうになってるの!? も、もう許して…



「そこは、聡太次第かなあ? それでシス兄にも黙ってて上げるよ?」



「え、えっと僕は、な、何をすればいいんでしょうか?」



「そんなの簡単だよ? 聡太さ私と付き合ってみない?」



「……」



この堕天使さん僕に殺されてこいって言ってるのかな?

え? 何でそんな危ないお兄さんがいるのが分かってて付き合うと思ってるの!?



僕は、どうしたらいいの!? 付き合っても付き合わなくても地獄しか見えないよ!?



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