堕天使です?
本当に僕の耳おかしくなってない!?
キーンってするんだよ!?ミナって呼ばれた子も押さえてるよ!?
「花奈、大声出しすぎだよ?」
「ミナが怒るところよ!? 正面から下着見られて怒らない方が意味分からないわよ!」
「まあ、スカート短くしてるし見られるのは嫌だけど減らないし? 寧ろ得するかもしれないよ?」
そう言いながらニシシと笑うミナさんは本当に可愛い。
え? 何なの!? こんなに可愛いのにミナって子、こんな見た目でビッチなの!? 気にしないならもうちょっと見てもいいかなあ…僕もお得だよね!
とか思ってないからね僕は!! 決して後ろの浅田さんが決して怖いとかじゃないからね!? 断じて違うよ!
「キミもいつまで黙ったまま土下座してるの? 私は怒らないから平気だよ?」
「本当にすみません! すみません! 出来心なんです!」
「アハハ、だからいいって言ってるのに。 何ならまだ見る?」
「ミナ!」
なにこの天使別の意味で怖いよ? 僕に見せてくれるとかどう言う事なの!?
まさか今持ってるお金全部頂戴とか無いよね!? た、足りないとか言われないかな?
「なあに? 花奈ちょっと怒りすぎ、落ち着こうよ。 カルシウム足りてる?」
「何でミナが落ち着いてられるわけ!? なにじゃないわよ!? それでいいわけ!?」
「別にいいよ? 見られたのは私だし、花奈は告白断ってもう用は無いでしょ? 後は私が話しとくから先に行ってくれててもいいよ? 花奈も困ってたんでしょ?」
「いいわけ無いわよ! そ、それにそれはダメよ! ミナが危ないわよ!?」
え? 僕が何かすると思われてるの!? 何にもしないよ、寧ろ出来るわけが無いのに!!
信用無いのかあ…
あるわけが無かったよ! 水色を見たばっかだったよ!
「何もされないから大丈夫だよ? 多分? キミ私になにかするの?」
「何もいたしません。 寧ろ出来ません、後が怖いです」
僕は、深々と頭を下げながら言い切ったよ!
なかなか出来る人居ないと思うよ?
違うね…その前にする人がいないだろうね…
「アハハ、キミ面白いね! ほら花奈この人も、こう言ってるし大丈夫だから。ね?」
「わ、分かったわよ! 行けばいいんでしょ行けば!! あんたミナに何かしたら分かってるわね?」
「ひっ」
「アハハ、花奈この人怖がってるじゃん、何かされたら言うから大丈夫」
睨みつけながらそのままどこかに向かって行く浅田さん。
後でメールか電話が来そうで怖いなあ…
「それでキミ名前何て言うの?」
「柏木 聡太です。 本当にすみません! これしか持ってませんが許して下さい」
「聡太さあしつこいね? 私、何もしないって言ってるよね? 何回言えば分かるのかな?」
「ひっ」
何なのこの子!? さっきと雰囲気別人だよ!?
何で急にこんなに冷めてるの!? クリクリの可愛い目じゃなくなったよ。 この冷めた目付きはなんなの!? 天使じゃない、堕天使だよ! 本当に詐欺だよ…
「怖がらなくて大丈夫だよ? 取って食べたり、ちぎって捨てたり、毟って燃やしたりしないよ?」
「……」
僕は、無言のまま首を縦に振るしか出来なかったよ。
怖すぎるもん、本当に誰なのこの子。
「聡太だっけ? 聡太は見たんだよね? 私の…大事な所」
「ひっ」
そんな怖い雰囲気出しながら言わないよ!? 照れながら言うんじゃないのそこは!?
「なら聡太も見せてくれるよね?」
「……」
何を見せるんだろう、僕も下着見せたらいいのかな? 僕の今日の下着何だっけ?
ダメだ見せられないやつだ。
酔っパンダって酔っぱらったパンダのキャラパンツだよ僕!
勝負下着ならまだ!持ってないけど!
「大丈夫だよ? 見慣れてるから。そんな怖がらなくても緊張しなくても良いんだよ?」
見慣れてるって!? え、本当に天使はビッチだったの!?
あっ天使じゃなくて堕天使だった。
ならよし! 僕は、ベルトに手をかけて…
「ねぇ、聡太? 何でベルトに手を持っていくの? ふざけてるの? ふざけてるのは顔と性格だけじゃなくて行動もなの? まっ、顔はまだ知らないけど」
「……」
……違ったよ!! 地雷踏んだかもしれないよ!? 僕は、冷や汗が止まらない。
下着には下着かと思ったら違ったよ!? あんな言い方されたら勘違いしちゃうよね!?
そんな鋭く冷めた声で言わなくても…
「見せるのは顔に決まってるよね? どう考えたら私がそこを見たがると思うわけ? ねぇ? それとも、そんなにそこに自信があるの?」
「自信とかではなく見慣れてると言われてたので下…ひっ…って言うのは冗談です! 本当にすみません!」
「聡太さあ、今ね?冗談言える状態なのかな?」
僕は、黙って首を横に振る。
さっき怒ってないって言ってたのに言ってることが全然違うよ…
目が見下す感じになってきてるよ! ゴミ扱いだよ!
「だよね? ならその隠してる顔ちょっと見せてくれるよね? 顔と下着でチャラになるなら安いよね?」
「ぼ、僕の顔にその価値はな、無いと言いますか、なので他で…」
「それを決めるのは私じゃないの? 何で聡太が決めるの?」
「……」
僕は、黙って首を縦に降って顔を見せる事にする。
何も言えない圧と言うかなんと言うか…
「分かれば良いんだよ? 前髪とマスク失礼するね」
僕? 黙ってされるがままだよ? これ以上めんどくさい事になりたくないし…
さようなら僕のギャップ萌え生活…
「……え?」
え?ってなんなの!? 何で固まってるの!?
僕は、どんな反応したらいいの!?




