女の子の笑顔はいいね!
それから再び浅田さんは、友達の所に戻り水口君達と帰るわねと一言入れてまた戻って来た。
戻って来なくても良かったんだよ?僕的には…
帰り道。僕は、勿論2人の後ろを歩いているよ? 後ろから2人の会話見ているよ? なにそれ自分が怖いよ!?
浅田さんが浅田さんじゃない。言ってる意味が分からない?僕も分からないよ? 僕は、2人の会話ずっと見ているだけなんだけどね?
浅田さんが、いじらしいと言うか、しおらしいと言うか誰なの!?レベルなんだよ?
「うん」とか「そうなの?」としか返事返してないよ!?
いつもの元気に毒舌な浅田さんじゃないよ!
僕に会話? 出来ると思う? 最初は水口君も振ってくれたよ?勿論「うん」とか「そうなんだ」しか返してないよ? 浅田さんと一緒だよ!
そこからは空気に徹して2人を見てるよね?
テレビの話をされても分からないし…
ラノベかマンガでお願いしたいよ僕は。
僕は、この駅に向かう角を逆に曲がったら帰られるのに、帰っていいかな…
また何か言われそうだし帰られないけど。
僕の快適な1人暮らし生活どこに行ったの? 僕のライフは常に減り続けてるよ?常時毒状態だよ!
『浅田さん、何でそんなに静かなの? 風邪なの?』
『あんた、口を縫い付けられたいの?それとも、そんなに渡りたい? 背中ならいつでも押して上げるわよ?』
『本当に、ごめんなさい』
いったーい!!痛い痛い!足を踏んでるよ浅田さん!
信号で止まってたから聞いてみたけど藪から蛇が出てきたよ! まあ分かっていた事だけどね…
『あんたはずっと黙ってなさい。分かったわね?』
『わかりました、だから足をどかして下さい』
それから浅田さんは足をどかしてくれた。
水口君に「どうかした」って聞かれたけど何も言えない僕は、「何でもないよ」と浅田さんに睨まれながら言ったよ…
それからは何事も無くと言うか浅田さんが静か過ぎて怖いぐらいで何も無く駅に着いた。
「浅田さんと柏木君はどっち方面に帰る?」
「私は、帰らずに買い物をして帰るから、またね水口君!」
「俺も付き合おうか?」
水口君の付き合おうかの言葉を聞いた浅田さんは顔を真っ赤にして手を目の前でブンブン振っている。
「い、いいよ!」
「じゃあ今度いつでもいいから誘ってよ?」
「うん…」
本当にこの人誰なんだろう?顔は真っ赤のまま俯いて返事してるよ?
僕の時と違うよ?僕の時は顔は真っ赤だけど色んな意味で違うよ?
水口君は「柏木君もまたね!」とだけ言って駅の中に消えていった。
あれえ僕は家を通り過ぎたよって言いたかったよ!
「あんた、たまには役に立つわね! 水口君といっぱい話しちゃったわ! どう!?」
そう言った浅田さんは見とれる様な満面の笑顔で言ってきたけど、どうと聞かれても困るんだけどね?
あれは会話って言うのかな?主に「うん」とかしか返してないのに…あっ、僕もか
「え? 会話してたかなあ」
「してたわよ!! 水口君が昨日のドラマ見たって聞いてきたから、ちゃんと、うんって言えたじゃない!!」
そこだよ!?それは会話なの!?
それで会話と思ってる浅田さんがすごいよ!?
「他にも色々したじゃない! 遠足楽しめるといいねとか! お菓子500円までかなとか!」
それに対して全部うんしか言ってないからね浅田さん!!
そこ気付いてるの!?まあ楽しかったならいいと思うよ僕は…はあ
「そうだね、色んな話をして楽しそうだったね浅田さん」
「水口君と話すだけで楽しめるわよ! 誰かと大違いね! ふふっ」
「ここに居るのが僕でごめんなさい!」
「何でそうなるのよ!! まあいいわ、楽しかったしこのまま私帰るから!」
それだけ言って浅田さんも帰っていった。
本当にいい笑顔だったよ?思わず僕も見とれちゃったもん。
いつもああならいいのになあ…




