土下座は別に好きじゃないよ?
僕もそれから教室に戻り授業中も色々考えていた。
はあ、はあ、はあぁぁぁ溜息しか出ないや。
どうすればいいんだろう。僕が仲良くなるためには…
いつも通りに土下座で懇願して友達になって下さいって言ったらなってくれるかなあ?
軽く引かれそうだけどいけなくもない…?
もしくは正直の浅田さんが仲良くなりたがってる事を土下座で伝える…?
うん、一瞬ジャンピング土下座を垣間見た気がしたよ…
友達ってどうやって作るんだっけ!?
僕には緊張していないんだから浅田さんもその調子で行けばいいのに!
相手がイケメンだとこんな事になるの!?
はあ、短パンを見ただけのことからとんでもなく大変なことになってる気がするよ。
すると授業中なのに紙屑が飛んできた。
「んっ!?」
えっ!?僕ゴミを投げられたよ!?
これが噂に聞くいじめ!?何でだろう、僕が何かしたかなあ…
僕は本当に夏か来年は青春送れるか不安になってくるよ…
授業を終え投げられた紙屑をゴミ箱に捨て席に戻ると浅田さんが立っていた。
「浅田さん、どうしたの?」
「どうしたのじゃないでしょ?早く渡しなさいよ」
浅田さんがそんな事を言ってるが何をだろう?
次の授業の教科書忘れたのかなと思いそれを渡す。
「ちっがうわよ! あんた本当になんなの!?」
「え!?」
「あれよ!あれ!」
あれって何!? その次の授業の教科書かな?
まさかお弁当代じゃないよね?
と考えながら3限目の授業の教科書を「はい」と渡す。
「じゃないわよ! ああっもうっ!」
「え…?」
浅田さんが教科書を床に叩きつけながら言った。
僕は、そう言われ呆然とする中そのまま浅田さんは怒ったまま、いつものメンバーと話をしに戻った。
「柏木、お前浅田に何したの?」
「教科書を忘れたのかなって思って渡したぐらい?」
「それだけであんなに怒るか?」
怒るかと聞かれても分からない…
僕がまた浅田さんになにかしちゃったんだろう。
何したのかは分からないけど…
僕は、「何でだろうね?」とだけ返して次の授業の準備をしてるとチャイムが鳴った。
それからは浅田さんに何かを言われる訳でもなくとゆうか浅田さんは授業終わり直ぐに教室を出ていくから何事もなく昼休みを迎える。
「吉田君、ご飯一緒に食べない?」
「ああ、いいぞ。 前ショッピングモールの子の事も気になってたしな!」
僕は、今青春してない!?
お昼ご飯を誰かと食べるなんて青春だよね!?
その返事を貰いコンビニで買ったお弁当を開ける。
え?自炊じゃないのかって?朝からお弁当は辛いから許してもらってるよ?
「で、誰なんだよあの子! すげぇ可愛かった子! 彼女か!? 小学生ぐらいに見えたが」
「えっと妹だよ? 一応中学生なんだけどね」
「嘘だろ…あれで中学生!? どう見ても小学生だろ!? おしい!惜しすぎる!」
吉田君がなにやら興奮気味に喋っているけど、どうしたんだろう?おしいとかよく分からないこと言ってるし。
「ちょっ、吉田君どうした!?」
「えっ、あぁ何でもない気にするな! それより今度3人で遊ばないか?」
「3人?」
ま、まさか浅田さんじゃないよね?
喋ってるの見たことないし、吉田君の友達も入れてかな?
「あぁ、俺と柏木と妹さんで!」
「え?」
茜!?何で茜なの!? 何でもない気にするなで茜の話は終わったものだと思ってたよ!?
僕がそう困惑していると浅田さんがやってきた。
「吉田君、柏木君借りてもいい?」
「え、今ちょっと話してるんだが?」
「良いわよね?」
浅田さんが有無を言わせぬ物言いで吉田君に聞くと吉田君は黙って首を縦に振った。
「僕まだお弁当食べてるんだけど…」
「柏木君ちょっと着いてきて」
「僕は、カルガモじゃないから流石に…」
「あはっ、柏木君は冗談が上手いのね! カルガモに失礼すぎるわよね?」
え!?カルガモに失礼って何!?
浅田さんが茜より酷いよ!?鳥ですら無くなったよ!?
僕は、結局浅田さんの迫力に負けカルガモ見たいに後ろを着いていくことにした。
屋上に着きドアを開けるとお弁当を食べてる人が何人かおり僕は、内心安堵した。
「残念だったわね、大好きな土下座が出来なくて」
「ひっ」
浅田さんがそう言いながら笑いかけてくるが目が全く笑ってなく、ものすごく怖い。
土下座が大好きって、浅田さんがさせようとしてるのは自殺だからね!?
「冗談よ! まだ分からないわけ!? そんな事より聞かせてもらいましょうか!どうやってあんたが水口君と仲良くなるのか!」
「え……」
僕の命がそんな事!? え!? 全く冗談に聞こえませんよ!?
水口君と仲良くなる方法わざわざ伝えなきゃダメなの!?
僕は何が何だかわからないよ…




