表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/45

1人暮らし



 僕は両親に自分で作った牛丼を差し出しながらどうしてもしたかった一人暮らしをさせてもらう為に土下座で懇願している。



「お父さん、お母さん、どうか僕に一人暮らしをさせて下さい。 成績も落ちない様にするのでお願いします」



 土下座でお願いをする僕の話を、聞いている両親は驚いて目を見開いて固まってる。

 いきなり実の息子がいきなり土下座してきたら驚くよね。



 僕には幼馴染の女の子がいる。

 その子に振り回されるのが嫌で、1人暮らしをさせて欲しいとは、言えないから尤もらしい事を言うことにした。



「義務教育ではない高校から1人暮らしを始め早く自立できるようになりたいんだ」



「義務教育では無いが心配なんだ、それに、お前が思っているほど1人暮らしは、楽じゃないぞ? 分かっているのか?」



 お父さんが困った顔をしながら諭す様に言ってくるが、そんな事言われるまでもなく分かってるよ。



 家事も何もかもを全て一人でしなくちゃいけないし、勉強もしなくてはならないのだから、だけど1人暮らしを諦めたりはしない。



「貴方は、片付けとかあんまりしないから不安だわ、ゴミ屋敷になりそうで、それにご飯はどうするの?」



 静かに聞いていたお母さんがそんな失礼な事を言ってくるが、僕はこれでも、最近は1人暮らしをさせて貰う為に家事を覚えたよ!



「今は自分でしっかり片付けもしてるから大丈夫だよ。料理もこうして牛丼作ったよ」



「まあ、最近はしているみたいだけどねぇ、続くかしら? ご飯も栄誉が偏りそうだし。どう思うあなた?」



「そうだなぁ、何事もやって見るだけいいんじゃないか? 時折チェックとかを、しに行けば問題は無いだろう?」



「そうだよ! ちゃんとするからお願いします。1人暮らしをさせて下さい」



 お母さんが困った顔をしたがら、お父さんに聞いていたけどお父さんは味方してくれたのもあり再度、土下座をして頼み込む



「そうね分かったわ、但し!だらしない生活してたり成績が悪かったりしていたら、そこで終わりですからね!」



「ありがとう! 勉強も家事も頑張ってするから大丈夫だよ」



 やっとお母さんが笑顔で了承してくれたよ! その笑顔が若干怖かったのだが認めて貰えた。

 だけどもう1つ言わなければならない事があるんだよね。



「それと言いにくいけど、あいつには黙っていて欲しいんだ」



「どうして? あんなに仲良かったじゃない手を繋いで走り回って遊んで」



 いつの話をしているんだろうかと頭を抱えそうになった。

 それに、走り回って遊んでいた訳では無い。

 連れ回されて居ただけだ、傍から見たらそう見えたかもしれないけど……ちがうよ。



 中学時代もそれなりに来ては居たが、僕の家では猫を被り、学校では女子グループでからかったり、変なイタズラしてきたり大変だったんだから!

 まあ、ここでそんな事を、僕が言える訳もなく別の理由を言うことにする。



「言った通り早く自立できるようになりたいんだ。知り合いの居ない高校から1からやってみたいんだ。それにあいつには行く高校も嘘を付いていて…」



「まあ、言わないのはいいんだがな」



「あんなにいい子に嘘をついてまで早く自立をしたいものかしら……」



 母親がそんな事を言っていたが気にしない、それほどの事なのだから。

 高校生にもなって、あんなふうに振り回されるのはもう嫌だよ僕……。



「だから1人暮らしをするのも黙っていてて下さい」



「ダメ!! お兄ちゃんには早いよ!! 家事も碌に出来てないんでしょ!? なんで認めちゃうの!?」



 僕が土下座でまたお願いをしていたら、妹が会話に入り込んできた。

 妹は2つ下で今は中学1年だ。

 髪型は肩よりちょっと下の長さをしており髪を緩く止めたツーテールにしている。



 顔は、幼い顔立ちをしておりまだ小学生でも通りそうな感じをしており、体型もまだ発達していないので言わずもがなだ。



「まあ、自立心があるのはいい事だからな」



「そうよね。 ちょっと早すぎる気はするんだけどねぇ。 まぁ応援するのも親の務めよねあなた」



 両親は何とか賛成してくれるらしいが、妹はまだ不満があるようで頬を膨らませてジーっと見てくるが無視する事にする。



 それから、妹を宥めつつ4人で僕の作った牛丼を食べた。

 両親にはなかなか好評のようで良かったが妹はまだ怒っているよ。



 そんな事もありつつ、幼馴染の相手を幼馴染に無理矢理させられつつ両親に、部屋を選んできてもらい1人暮らしの準備と受験勉強を必死に始めた。



 そして、僕が嘘をついて居た高校の入学試験の際にあいつが僕が居ないのに気付き色々あったけど、それも春休みにプライドも何も無い僕が土下座をし、ご飯を奢り、欲しい物を安いやつだけど買って何とか許してもらった。

 お年玉貯金が減ったことにショックだったけどね。



 その際、行く高校を聞かれたりしたけど、また別の高校を適当に言ったよ! 分からないしいいよね。



 学校終わったら遊びに行こうとか言いだすししょうがないよ!

 文化祭にも遊びに行くねとか、迷惑だし良いよね? また振り回されるの分かってるし、初めての友達作って回る予定だよ。きっと



 これで3年間はあいつに振り回されずにすむと思うと安心した僕。

 こうやって安心すると口元がにやけて行けないと思いつつもしちゃうよね。



――――――――――――――――――――――――――――



 そして春、柏木聡太(そうた) こと僕は無事、高校に合格し1人暮らしを始め入学式の日の朝を迎えた。



初投稿作品です。

文法などところどころ変でしょうが

暖かい目で見てください


厳しいご意見ご感想も待ってます。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ