フラウ②
よろしくお願いいたします
ミロ『女の子を盾にして逃げるなんてできるかよ!!』
フラウは男の攻撃を避けながら蹴りを入れた。凄まじい勢いで蹴られた男は首がへし折られた。
フラウ『お前は名前はなんというんだ、逃げるぞ』
ミロ『ミロだよ。逃げるのかよ』
フラウ『私を狙う悪魔より怖いやつがいるのさ。ミロ、とりあえず村を出るぞ!』
村をミロとフラウは駆け抜ける。
地面に靴がねじれこみながら走る。
繋いだ手はとても暖かく、けして悪魔メフィストと契約をした人間には思えなかった。
フラウ『なんだ?お前は私に惚れたか?』
あながち間違ってないため僕は返事を濁した。
ジャイカ『ミロ!なんだよ!お前は楽しそうな顔しやがって』
村を出ていく。旅の始まりだ。村の門の前に誰かが立ち塞がる。
ミロはその仁王立ちする若者をよく観察した。
ナイフをくるくる回しながら危険な匂いがするかなり危ない男である。
ミロは叫ぶ。
ミロ『退いてくれ!お前は誰か知らないが、フラウ・ファウストの邪魔をするな』
男はナイフをポケットにしまう。
フラウ『退いてくれ!蝉。今までは私は手加減してきた。だが、今はメフィストの機嫌が悪い』
蝉はナイフを凄まじい速さで投げた。
風を引き裂きながらナイフはフラウの首に命中した。
私はこれくらいでは死なない。神様という抽象化された存在がファウスト博士を意味嫌う限り、私は死ぬことができない。
博士か。
私はメフィストと契約を交わした、そして禁じられた魔法を乱用した。
調子に乗りまくった私は三体のホムンクルスを造り上げた。
ミロ『フラウ、死なないで!!どうしよう、血が止まらない』
フラウ『私は裁かれるべき愚者だ。死ぬことは許されないさ』
フラウから流れ出る血はカチカチに固まり砕け散る。
蝉はナイフをくるくる回しながら笑う。
蝉『殺してやるよ。悪魔メフィストに愛されし異端の女が、その偉そうな眼が気に入らねえんだよ!』
フラウから黒い影が姿を現した。まるで闇其の物だ。
メフィストと喚ばれるその悪魔は蝉に攻撃を開始した。
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