第9話 ゴミクズニートは勇者になる事を渋々決意します。
ゴミクズニートさん嫌々ながら勇者を結局目指すみたいです。
ちゃんとつよくなれるのでしょうか、不安でいっぱいですねw
とても楽しそうなリリア姫さまは、ダイナミックに足を後方に大きく振り上げ、強烈なケツキックを青神騎士カインの割れ目の間にぶちかました。
「ふぐぅぅうっ!おやめくださいリリア姫!」
苦しそうに声を上げ悶える青神騎士カインの事を見ながら、俺は不謹慎にももっとやってやれと、そんな事を思っている。 他人の不幸は蜜の味って感じだ。
「なぁ〜アリエル社会って理不尽だなやっぱ、俺も勇者になればあんな事しちゃって良いのかな?良いんだよね?やっちゃっても良いんだよね!」
「良いわけないでしょ、結局何も成長してないわねゴミ」
そしてどうやらケツキックは割れ目のど真ん中、いわゆる一番痛い場所にクリティカルヒットしていたらしい。
リリア姫はお尻をさすりながら悶える青神騎士カインのケツの上に座り、まだニヤニヤしている。
そんな姫さまの事を見ている俺の目は輝いていた。あんな事をやって見たいという妙な憧れからである。
青神騎士カインの表情は青ざめ首をブルブルと振りながら、リリア姫の事を見ている。
そしてそんな光景を見ながら、俺は心の中で思った。
「これが俗に言う姫さま従者系SMか、歪んだ関係だけどたまんねーな……そうか俺は勇者じゃなくて、姫さまみたいになれば良いのか」
クソ女神事、女神アリエルの体に転生しても尚、道を踏みはずそうとしているゴミクズニートに、少し厳しめにクソ女神が言った。
「あんたねぇ〜目指すもの間違えてんじゃ無いわよ!
自分って物を持ち合わせて無いのかしら? すぐ他人に影響されて……そんな事じゃ生きてけないわよ?
特に力がものを言わせる様なこんな世界だと、本当に真面目に鍛錬しないと死んじゃうわよ?それでもいいの?ダメよね?わかってる?」
そんな彼女に俺はムカつく様な、煽る様な声で言う。
「アァ〜〜〜〜〜〜〜〜えっ今なんか言った?」
「殺すわよ?」
更にクソ女神の事を俺は煽る。
「殺す? どうやってころしゅんですか? からだはのっとられてましゅよね? 考える頭がないんでしゅか?」
「い、いい度胸してわねゴミクズニートのくせに、殺す方法が無いとお思いかしら?」
クソ女神が自信ありげに言うものだから、俺は少し不安になってきていた。
「あ、あ、あ、あるわけ無いのに、俺を怖がらせる事、言っ、言うなよ!」
「女神の魔力を操る権限が自分にあると思ってないかしら?ほらさっきの戦闘の時に貴方はどうやって力を出した?」
そう言われると俺は思い出した。 体をただ動かしただけで、それ以外は何もしていなかった事を、勝手に体に力がみなぎった事を思い出し、顔を青ざめさせていた。
「で、でも仮にお前が力を貸さないと、お前は死んじまうんだぞ! それでもいいのか?」
下卑た表情を浮かべながら言ったが、この脳内会議において圧倒的に部があるのは間違いなくクソ女神だ。
卑怯である。 死という恐怖を青神騎士カインに植え付けられ、そしてこの世界も力が無くては生きて行く事は難しいという事も、ゴミクズニートではあるがちゃんと理解している。
俺は恐る恐るクソ女神の返答を待っていると、彼女は一言で俺を黙らせた。
「死んでもいいわ♡ 」
「卑怯だぞクソ女神」
「卑怯で結構よゴミクズニート、だってどうせ魔王を倒さないと私は女神の花園には帰れないもの、だったらもう死ぬしか無いじゃ無い!死ぬしか無いのよ!
もしかしたら体が分離して私だけ助かるかもしれないし♡」
そして俺は悟ってしまったのだった、コイツはクソ女神ではなく、俺同様のゴミクズである事を。
そんな女神さまに俺は敬意を表して心の底からこう呼んでやった。
「ゴミクズ女神が」
「あなたに言われる筋合いわないわゴミクズニート」
その後俺は青神騎士カインの格好良さを思い出し、自分に言い聞かせ渋々ながら、勇者を目指す事を本気で決意したのだった。
読んでくれてありがとうございます。
神様必死に喜ぶので評価してください。
アァー神様たくさんの人に読まれたい。