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ゴミクズニートの俺が異世界に来たら、銀髪女神になっていた件!  作者: フワッティーゆうと
第1章 異世界に飛ばされたゴミクズニートは、渋々ながら勇者になる決意をする様です。
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第7話 精霊結界アイスティル.ナ.ノーグ

精霊結界を使ったカインはめちゃくちゃ強いです。その上をいくものも沢山いますが。

助けなければと言う気持ちが高鳴ってき、だけど俺の足は動けない。力は満ち溢れている筈なのに恐怖で足がすくむ。ガクブルだ。


そしてそんな時、俺の中にいるクソ女神が言った。



「さっさと動きなさいよゴミクズニート!」



その言葉のおかげか俺の足の震えは止まり、足に力を込めると地面が割れ、ものすごい勢いで漆黒のゼルに突進していった。 そのままぶつかると漆黒のゼルは吹き飛び、王の間の壁にめり込んだが、笑いながら余裕そうに話してきた。



「何だよテメェ〜扱えんのかよその魔力、氷精のカインをあと少しでぶっ殺せたってのによー、しかも変身魔法まで見事に解けてやがるぜ、本当に忌々しいなその魔力」



そう言いながら漆黒のゼルはゆっくりと立ち上がり、スキンヘッドクソジジイだった筈の面影は消え失せている。


服装は黒のタキシード姿に変わり、肌はとても白く、その瞳と髪ははとても黒い。まるで光を余すことなく飲み込んでしまうブラックホールの様な黒さだ。


頭から生えている2本の角は左だけ欠け、お尻からは長細い尻尾が生え、それを左右にゆらゆらと揺らしながらゆっくりと近寄ってくる。


徐々に迫って来ると吐き気の様な物を感じた。


圧倒的な恐怖心による物である。 近寄って来るたびに漆黒の魔力の濃度が濃くなり、奴の体からは止めどなく再現なく溢れ出てくるその圧倒的な力に俺は恐怖せずにはいられなかった。


そしてゆっくりと近寄ってきながら、漆黒のゼルは語りかけてきた。



「どうだ? 苦しいだろう? 俺様の圧倒的な魔力の前では立っている事すら辛いだろう?

歯向かってきたお詫びに、テメェーのその忌々しい体をぶっ壊しやる」



そして更に漆黒の魔力が高まっていくと、周囲の空間はねじ曲がり、砕けた床や壁の残骸が宙で震えながら浮いいた。


そして一歩、また一歩と近寄ってき、次第には歩いている床もクッキーの様にバキバキっと砕けていく。



「どうした?銀髪少女〜怯えて足が動かねーか?

ちびっちまったか?」



俺の表情は歪んでいく、圧倒的な恐怖に。


その表情を見ながら、楽しそうに漆黒のゼルは語りかけてくる。



「あぁ〜いい、すごくいいぜ〜ウヒ、ウヒャヒャヒャヒャ! 今のお前の顔最高にいいぜぇ〜、もっと、もっと、もっと、もっと! その歪んだ表情を俺様に見せろ!アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」



そして恐怖のあまりおしっこをちびりそうになった瞬間、青髪騎士カインが飛び出したと同時に、一気に魔力を解き放った。



「僕たちの希望はまだ殺させない!氷精の世界(アイスティル.ナ.ノーグ)



すると王の間は白銀の世界に変わり果て、漆黒のゼルだけが凍りつき始めていた。



「ちっ……邪魔する気か? 死に損ないの精霊使い!」



「僕は死に損ないなどではない、大精霊フェンリルの加護を授かる精霊騎士だ!

言っておくが貴様の選択肢はもう無いぞ、魔力を解放したこの精霊結界で、僕は1度たりとも負けたことが無いんだ」



その言葉の宣言通り、漆黒のゼルの体は再び氷塊に閉じ込められ、大気に浮かんでいる漆黒の魔力すらも、凍りついている。


圧倒的すぎるほどのとても綺麗な力に、見惚れている。


そしてそんな技があるのなら最初から使えよと思いながら、チラッと青髪騎士カインを横目に見ているとカインは凍りついた地面に剣を刺し、膝をついて息を上げて言った。



「少し、まずいですね、あとはお願…………し……す」



一体何をお願いされたかはわからないが、次の瞬間青髪騎士カインの体はさらに青白く輝き、自分自身の魔力を解放したせいなのか、彼の体からは異常な程に魔力が溢れ出てきていた。 まるで暴走しているようだ。


そして青髪騎士カインはそのまま白目を剥き、ぶっ倒れた。 ぶっ倒れた青髪騎士カインの魔力はさらに暴走していく。経過観察していると頭からは青白い魔力で出来たケモ耳と、尻尾が生えてきていた。


そして俺はクソ女神に聞いた。



「何だよあれ? 狼なのか? まさか動いて襲ってきたりとかしないよな?」



するとクソ女神は、少し驚いた声で言った。



精霊化(レスティア)よあれは、今は襲ってこないはずね、まだ彼の自我は残っているはずだから。 それにしても流石は副団長と言ったところだわ、精霊化(レスティア)は本来なら自分の体に宿らせるんじゃなくて、大気に浮かぶ魔力いわゆるマナに、自身の持つ魔力であるオドを混ぜ込んで、現界させてからそれを体にまとって身体能力を向上させたりとか、属性を付与したりするものなのだけど、それを自身の体に宿してしまうなんて人間やめちゃってるわね。普通ならマナを体内に取り込んだらオドと混ざりあって暴発してぐちゃぐちゃになるはずだけど、どうやら彼はならないようにギリギリの量を取り込んで暴走のみで済ませたみたいね」



一体何のことを解説しているのかは、俺の脳では到底理解出来なかった。


だけどそんなおバカな俺にもわかったことがある。目の前で暴走しかけている青髪騎士カインは、以上なくらいにすごい事と、現在進行形で自分の体が危険にさらされている事だ。


そして俺は脳内で焦りながら女神に問う。



「おいおいおいおい! 暴走覚悟の大技とかやめろや! てか流石にそろそろまずそうだぞ、どうにかして俺の力を覚醒とかそんな都合のいい事ねーのかよ?転生だぞ?転移もしたんだぞ特典は盛りだくさんだろ?」



「そんな事私に言ったってどうにもなるわけないでしょ?やるのはあなたよ? あなたが私の力を使いこなしなさいよ?じゃ、じゃないとわだじもしんじゃうじゃない!まだ嫌よ、生まれて間もない女神よ?死にたくないわ!」



そしててそんな話を脳内でしているうちに、漆黒のゼルの姿はいつのまにか氷塊の中から姿を消しており、残ったのは凶暴そうな唸り声を上げる青髪騎士と、それを見守るリリア姫と銀色のオーラを放つ少女のみになってしまったのだった。

よければブクマしてってくれよな!

おいら頑張るから。

面白いと思えるやつかけるように頑張るから。

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