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第17話 希望の呪い、絶望の呪い

イケイケどんどんでかいちゃってすいません。

白竜さんは今後どうしようかな。

俺はその眠っている白竜の目の前まで、気付かれないようにゆっくりと近寄って行くと、残り5メートル程の所で、何か特殊な魔力(マナ)を肌が感じ取っていた。


すると次の瞬間白竜の瞼が開き、銀色の大きな瞳に俺の全身が映り、白竜が少し渋めのかっこいい声で言った。



「第一の聖域、勇気の聖域はクリアしたのだな人間」



俺はそのスケール違いのデカさにガクブルしながら首を縦にふると、馬鹿でかい笑い声を部屋に散らしながら、白竜が言う。



「ガッハッハッハッハッ! そんなに怯えるでない人間よ、確かに我は強い……が、しかし貴様と戦う気などは毛頭ないのだから」



俺は白竜の言葉にホッとした。 明らかにイモムシかっこ異世界の奴の強さと比べられないほどの強さを、肌で感じ取っていたが、戦意がないと言われると、そこまで怖いものではなかった。


きっと今そこまで怖くないと思えるのは、白竜が言っている勇気の聖域とやらをクリアしたからなのだろう。 あともう一つある、俺のそばには常にクソ女神アリエルがいてくれるから、その安心感から恐怖という感情が少し薄れているようだ。


俺は落ち着いた声で、白竜に問う。



「これも試練なんですか?」


「当然だ、じゃなかったらわしの存在理由がなくなってしまうわい、がはっはっはっ!まぁー試練を始める前に、少し昔々の話をしてからじゃがのぉー」



そう言うと、一呼吸置いてから白竜が語り始めた。



「昔々あるところに意地悪な神様がおった、その意地悪な神は退屈しのぎをする為に、この世界に存在する筈のないエネルギーを世界に撒き散らしたのじゃ、すると世界は瞬く間に闇に覆われ、闇の中からは特殊な力を持った生物が現れた。その新生物達は絶大な力を持っていたせいなのか、ひ弱な人類やその他の物を捕まえ、殺したり、慰み者にしたり、人体実験や、見せ物にしたりしたのじゃ、それに見兼ねた優しい神様は人類に希望を与える為に、人類やその他の生物にも、特殊なエネルギーを扱えるように、体の構造を改変した。 すると人類の体には変化が起き、耳が長く尖り長寿と莫大な力を得た者や、身長が極端に縮んだかわりに、圧倒的なパワーを得た者や、動物が知性を持ち話すようになったり、いわゆる新種族が誕生したのじゃ。勿論のことじゃが進化出来なかった人間もいる。因みにじゃが力を得るとどうなると思う?」


「……………………………………争い、、、ですか?」


「そうじゃな、戦争が起きたのじゃよ、新種族達は手を取り助け合うと優しい神様は思ったが、それを裏切ってしまったのじゃ、そして優しい神様はその危機を救う為に、十人の勇者をこの世界にいついかなる時代にも存在させる様に、世界そのものを改変させたのじゃ、十人の勇者の事を人々はこう呼んでおった。希望の呪いと、すると勇者たちのおかげで世界は今のような平和を取り戻したのじゃ、じゃがしかしなー、意地悪な神様にとってそれはとても不愉快な事じゃった、だから意地悪な神様はその真逆の呪いをかけたのじゃ、絶望の呪いと呼ばれる十人の魔王をこの世界に解き放った、そこから先はもう言わずともわかるな?」



俺は少し暗い声で小さく答える。


「……はい」



「ガッハッハッ! そんなに暗くなるな選ばれし者よ、わしは待っておったのじゃよ、ずっとじゃ、ずっと待っておったお主のような存在が現れる事を、お主ならばこの絶望の呪いに終止符を打つ事が出来る」



俺はとてつもなくめんどくさそうな事に巻き込まれるのでは?と思いながら、憂鬱な表情で白竜のことを無言で見つめる。



「そっ、そっ、そっ、そんなめんどくさそうな目でワシのことを見つめるでない、確かにお主にとってのメリットはあまりないが、世界の為だと思って手を貸してはくれんか?さすれば我がお主に力を与え、全てを差し出そう。

だがもし仮に拒否するのであれば、我は全力でお主を狩ることになるが良いかの?」



俺は白竜に脅され恐怖で脚が震え、脳内でクソ女神アリエルに相談した。



「これって選択肢があるように見えてないよな?」


「本当よ、こんなの卑怯だわ……まだ魔法もろくに使えないのに、よくもまぁー堂々と脅迫出来るわねこの白竜、こういう奴には一回痛い目見てもらわないと気が済まないんだけど!」


「同感だ!行くぜアリエル、力を貸してくれ」


「私達の力、味あわせてあげましょう!」



女神の魔力(オド)を解放し、大きな白天翼(タルト)を出現させて、俺たちは宣言した。



「残念だけどお断りだぜ、都合のいい様に利用されるのは嫌なんだよ、かかって来いよ白竜、俺達がお前の事を使ってやるからよ‼︎」



白竜は大笑いしながら、こちらを鋭く睨んで言った。



「生意気なクソガキ共じゃ、せっ〜かく優しくしてやったというのに、やはり自我があると争いになってしまうか、これだから知性を持つ生物は嫌なのじゃ、わしが勝ったら貴様らに選択肢はないと思えよ?」


「最初から選択肢なんてなかったろうが? いくぞ白竜!」


こうして戦いの火蓋が切って落とされたのだった。

よければ感想ブクマ評価おねがいします!

全然伸びてくれないから、わしゃー少し悲しいぞい。ご慈悲をくださいw

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