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92 見ていくと‥‥

 その後もいろんなものを見せてもらえることになった私達。


 そのなかでどう考えてもヤバいやつを見つけた。

 形状的に左右に人が二人入れる空間があり、こういう形状の転移装置とか合体装置みたいなの見たことあるね。


「‥‥これは何?」


 危険なものじゃありませんように、危険なものじゃありませんように!


「あぁ、それは少し前にクラスの友達に頼まれて、遊び感覚で作ったやつっすね」


 その友達なんてもの作らせてんだ!

 いやまだ何に使うかわからないけど!


「で、これなんの危険なものなの?」


「何言ってんすか由南ゆなちゃん。 これ相性診断装置っすよ?」


「「それならこの装置の大きさはおかしい!」」


 もっとそういうのって占い程度で、遊び感覚でゲームセンターにあるようなやつでしょ!

 何がっつり遺伝子レベルで調べようとしてんの! いやわからないけど。

 絶対、友達そこまで求めてなかったはずだよ!?




 ◇◆◇◆◇◆




「まぁ面白そうだからやってみるんだけどね」


 私が左、由南ゆなちゃんが右に入っていた。


 入ったところはなんかカプセルみたいな形状だね。

 いわゆる、映画とかでなかに液体が入っていて、そのなかにクローンとか未確認生物が入ってるものに似てる‥‥。

 正直、少し不安になってくるね。


「じゃあ行くっすよ~。 ‥‥‥‥終わったっすよ!」


 はや!

 いやもっと色々時間かかると思ってたんだが。

 拍子抜けというか‥‥そもそも、こんな大きさ必要あったか!?


「早いわね、それでどうだったの?」


 まぁそれはこんなに仲良しな私達の相性が悪いわけが‥‥。


「相性が、二十三パーセントっすね」


 ‥‥あったみたいです。

 低い!?


「これ壊れてるとかじゃないよね?」


「壊れるほど使ってないっすからね」


「普通がこんなものなのかもしれないわね」


 その後、私とつぼみさんもやってみたのだが、結果は六十八パーセント。

 うん、普通じゃなかったみたいです。




 ◇◆◇◆◇◆




 部屋を見渡しながら歩いていると、私は隅の方に、巨大な金属の塊のようなものが作りかけで置かれているのを見つけた。

 扉はあるようで中には入れるのかな?

 これもよくわからないし、つぼみさんに聞いてみようかな。


つぼみさん、これはなんなの?」


 離れていたつぼみさんを呼んだ。


「え? 何すか奈留なるちゃん、またなにかあっ───!?」


 え、何!?

 いきなり、つぼみさんが慌てたように私の方に走ってきた。


「ど、どうかしたの?」


奈留なるちゃん、これに触ったりしてないですよね?」


 え? いやわからないものだったからまだ触ってはいないはずだ。

 なんだかさっきまでのつぼみさんとは明らかに雰囲気が違っていた。


「触って‥‥ないよ?」


 一瞬だが、とても張り詰めた空気になった。


「‥‥‥‥それはよかったっすよ! これたまに誤作動を起こしたりするっすから。 一度起動すると中々止まらないっすから」


「へ、へぇ、そうなんだ」


 何時ものつぼみさんに戻ったことにホッとしたのと、何だかそれだけでこんなにつぼみさんが慌てるのか、と少し疑問に思った。

 まぁ暴走で爆発とかあるのかもね。


奈留なるちゃん、そろそろ晩ごはんにするっすよ」


 つぼみさんは私の手をとり、歩き出した。

 でも私はまだあれがなんなのか気になった。


つぼみさん、あれって何に使うものなの?」


「‥‥広い空間にいるとたまに暗く狭い空間が恋しくなってくるんっすよ。 それでその中に色々作ったら壊れただけっすよ。 まぁ言ってしまうと、何にも使えない、ただのゴミっす」


 そのあと私は特に何も聞くことなく、作業部屋を出ることになった。

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