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87 仲がいい?

 あの一件があり、つぼみさんと広葉こうようは出会ったわけだが、まだ変な強制力は残っているようで、公園以外だとほとんど会えないとか、その他色々あるらしい。


 そんなことなので、つぼみさんは、もっと会うために頑張るのかと思いきや、意外に落ち着いていた。


「今までは終わりの見えない迷路を歩いてるっていうので自分でも焦っていたんだと思うっす。 会えるってわかったから、これからは昔みたいにゆっくり仲良くなれたらいいんっすよ」


 ということらしい。

 そんなこんなで今回の件は解決したが、その後、つぼみさんは私の所属するクラスによく来るようになった。


 少し前に期末テストがあったのだが、その結果が返された時にも。


奈留なるちゃんどうだったっすかー!」


「え? あ、つぼみさん。 今回も二位だったよ?」


「うわぁ、順位が隣っすよ! 嬉しいっす!」


 いやこれそういうものじゃないから!

 ということは、またつぼみさん一位か、凄いな。


 なとどいうこともあり、つぼみさんと接する機会が増えた。

 でもまぁ友達が出来たってことはいいことだよね。




 ◇◆◇◆◇◆




 テストも終わり、一学期も残りわずか。

 本日も変わらず、由南ゆなちゃんと楽しくおしゃべりをしていた。


「それは私に喧嘩を売っているっていうことでいいのかな?」


 楽しくおしゃべりをしていた。


「そんなことないよ!? ただテストの点数を聞いただけで!」


「それが喧嘩売ってるっていうのよ! 何なの? 怒らせたいの?」


 楽しくおしゃべりをしていた。


「だって由南ゆなちゃんだって聞くときあったじゃん!」


「もう昔のことでしょ!」


「別に悪くないんだから言ってくれたっていいのに!」


 楽しく‥‥。


「もう知らない! 奈留なるなんか友達でもなんでもな───」


「私が間違ってました! すみませんでした!!」


「あんた、折れるの早すぎない?」


 楽しくおしゃべりをしていた。




 ◇◆◇◆◇◆




「何なんっすか? 今の茶番」


 いつの間にか私達のクラスによく顔を出している、つぼみさんが来ていた。


「いや、奈留なるがいきなり、喧嘩するほど仲がよくなるって言って、いきなり、私達も喧嘩してみよう、とか言い出したのよ」


「なかなかよかったんじゃないかな? これでもっと仲良くなれるね!」


「いや、たぶん変わってないわよ。 それに今さらだけど、そういう喧嘩ってこんなコントみたいなものじゃないでしょ」


 うぐっ、それはそうかもしれないけど、今さら由南ゆなちゃんと大きな喧嘩なんて出来ないし‥‥。


「それに最後、奈留なるちゃん完全に謝ってたっすよ。 もっと喧嘩っていうのはお二人が小学校の時のような感じっすよ!」


 あぁ~あれね。


「そういえば、つぼみさんは小学校同じだから知ってるんだったね。 そうだねぇ、あのときかぁ‥‥」


「まぁ仲が悪かったのは認めるわ。 けど、当時の私を認めたくない私がいるのよ‥‥」


 あの頃は私もあまり思い出したくはないかな‥‥だって友達全然いなかったし。


「うわ、由南ゆなちゃんどうしたんっすか!」


由南ゆなちゃん、あの頃のこと黒歴史だと思ってるみたいで、言うとよくわからないけど黒いオーラみたいなのが出るんだよね」


 でもあの頃の由南ゆなちゃんも優しいところはあったんだけどね。


「科学じゃ証明できないようなことでなんだかいいっすね。 あとで体を調べさせてもらうことって‥‥」


「今後、私から半径三メートルは近づかないで」


 あ、戻ってきた。

 じゃあ、本当に怖いので少し距離をあけてっと。


「冗談っすよ! あれ? なんで二人とも離れていくっすか!? やらないっすよ!」


 いつも思うんだが、冗談が、リアルにありそうで怖いんだよ。


「まぁ、やらないとは思うんだけど」


「そうだね。 あ、そういえば、いきなり来たけど、つぼみさん今日は何か用でもあった?」


「あ、来たときが衝撃的過ぎて忘れてたっす。 お二人とも放課後時間あるっすか?」


 放課後?

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