表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生して前世の俺の妹になりました  作者: ニャンネコ大尉
あったかもしれない、そんな世界で───
753/780

312 決断する

『もうそろそろ着きますね。 ‥‥でも、もう旅行はかなり後半で‥‥ほとんど終わりですね』


「でも、私はこれくらいの方がいいかも。 あまり長くいてもお兄様に気を使わせてしまうかもしれませんし」


夕闇ゆうやみさんがそれで納得してるならいいですけど‥‥小乃羽このは、漕ぐのが遅いわよ』


「だ、だから‥‥私はもうすでに限界が‥‥」


 小乃羽このはちゃんは疲れすぎていて、少し私との距離が開いたりしていた、

 その度に私の方が合わせたりしていたので、見えなくなるまではなれるとうことはなかったと思うが‥‥その度にアイちゃんに色々と言われて、二重の意味で大変そうだったね‥‥。


『あ、見えてきましたね』


「あれかぁ‥‥お姉ちゃん、これからどうします? まずはお兄様に会って、そのあと温泉とかそう言った感じですかね?」


 つぼみちゃんにばれないように変更するのはかなり大変そうだけど‥‥。



 旅館に着く前に私は二人に決意したことを話すことにした。


「ねぇ、二人とも少しだけ話いいかな?」


「え、お話ですか?」


『どうかしましたか? 改まって話だなんて』


 二人とも何だかあまり楽しい話ではないとわかったのか、あまりいい表情はしなかった。

 でも、ここでちゃんと言っておかないと、別れるっていう決意も揺らいじゃうかもしれないしね。



「私、今日お兄様に会うときに別れを切り出そうと思うんだ」


「わ、別れって、お兄さんとの恋人をですか? ‥‥嫌です! そもそも別に今日別れなくてもいいじゃないですか! まだ期間はありますよ!」


 まさか、小乃羽このはちゃんからそこまで拒否されるとは‥‥自分のことのように考えてくれる小乃羽このはちゃんは本当に優しい。


「今日が一番丁度いい日だと思うんだ。 それにまた腕時計を使って戻るのは決まってるんだから、早めの方がいいだろうしね」


「‥‥戻るの、夏休み終わってからじゃなかったんですか?」


「なんだろうな‥‥このままズルズルと引きずるのもよくないかと思ってさ。 思い出ももう十分作ったしね」


「確かにお兄さんをすぐに助けたい気持ちは理解できますけど、それでも旅行に来たんですから‥‥」


「きっと、つぼみちゃんから隠れながらなんて無理だし、それこそ二人に迷惑をかけちゃう」


『私は別に迷惑だなんて思いませんけどね』


「私も同じです! 自分がしたくてやってるんですから迷惑だなんて思うわけありません!」


 二人の優しさは本当に嬉しい。

 だけど、今甘えてしまうとこれから先も同じように二人に甘えてしまうかもしれない。


「ありがとう、二人とも。 だけど、やっぱり今日言うべきだと思うんだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ