276 眠いようです
アイちゃんがいないというくらいで、特に他には何の変わりはしないいつも通りの休日。
朝起きると、小乃羽ちゃんがパソコンとにらめっこしていた。
「あれ、小乃羽ちゃん‥‥もしかして寝てない?」
「あはは‥‥この前寝ちゃって怒られちゃいましたからね。 ここはすべてを終わらせてアイちゃんを驚かせようと‥‥はぁ、でもねむゆい‥‥」
「今から少し寝るの?」
「いえ、今寝ちゃったら完全に夜型になっちゃいますからね、監視とかがないなら夜型の方がいいんですけど‥‥なので頑張って起きてますよぅ‥‥‥‥くぅ‥‥」
もうかなり寝そうだけど大丈夫だろうか‥‥。
でも、小乃羽ちゃんって結構夜型だったんだね。
まぁ、私も夜って静かで集中出来るから、夜更かしは駄目だと思ってもしちゃうときはあるけど‥‥。
そういえば、蕾ちゃんもよく夜も起きてたな‥‥いや、一日中起きてたような‥‥。
でも、小乃羽ちゃんまで蕾ちゃんみたいな生活してたら確実に体を壊すよね、今でも眠そうだし‥‥。
「小乃羽ちゃん、やっぱり寝る?」
「寝ますん‥‥‥‥いや、寝ません! 仕事もまだまだ終わってないですしね」
もう睡眠欲がかなり出てるけど‥‥。
「そっか、それなら今から朝御飯作るから、出来たら呼ぶね」
「よろしくおねがいしますぅ‥‥‥すぅ‥‥」
まぁ、最近寝てないからきっとこの前も寝ちゃったんだろうし、それで今日も寝てないんだから、眠たくもなるよね‥‥。
‥‥よし、ごはんは元気が出るようなものを作ろっと。
◆◇◆◇◆◇
「アイちゃんどのくらいに帰ってくるだろうなぁ‥‥」
「あぁ、確か誤差があるんだっけ?」
腕時計みたいに何分何秒の細かい時間設定ができないとかなんとか‥‥。
まぁ、流石に何日の誤差はないらしいけど‥‥。
「そうなんですよ、タイムマシンなのにそこが残念ですよね。 まぁ、色んな時間に行けるので性能としては申し分ないんですが‥‥」
「それに今のところ特にデメリットもないんだよね?」
「維持費にお金がかかるくらいですね。 本当にどばどば出ていきますよ」
あ、そういう感じのデメリットですか‥‥‥‥うん、かかりそうではあるよね。
「でも、タイムマシンがあるからお金儲けとか楽そうなのに小乃羽ちゃんたちはそういうことしてないよね?」
「お姉ちゃん、アイちゃんがそんなの許すわけないじゃないですか。 それでなくてもあまり余計な行動はしないことって言われてますし‥‥‥‥って、あれ? タイムマシン帰ってきたみたいですね」
「は、早いね」
「そうですね、そのあたりもアイちゃんに聞いてみましょう」
そして私達はアイちゃんが家に帰ってくるのをじっと待った。