270 今後のこと
学校終わり、私の携帯に一通のメールが送られてきていた。
まぁ、連絡を取る人は大体決まっている。
私の交友関係はそこまで広くないからね。
大体が小乃羽ちゃんから‥‥まぁ、あってもクラスの友人くらいか。 今回はクラスの友人は流石に学校で一緒なのにメールしてくるのはないだろうけど。
携帯を見ると、お兄様からだということに気づく。
‥‥え、お兄様から!?
すぐに返信しなければと思い、内容を見ると、学校帰りに少し会えないかというものだった。
こ、これは‥‥放課後デートですか!
『ニヤニヤしていないで、返信したほうがいいんじゃないですか? このままだとせっかく陸さんが誘ってくれたのに、なくなっちゃいますよ?』
「あ、アイちゃん!? え、あぅ、わ、わかった!」
私の慌てようにアイちゃんは若干呆れていたが、無事返信も済み、このあとお兄様と会うことになった。
何だかいつもの休日に会うのとはまた違って、新鮮だな‥‥。
それにしても、デートとは関係ないけど、アイちゃん携帯の画面見てたんだね‥‥。
私はアイちゃんが見えてないけど、かなり近くにいるのかな?
◆◇◆◇◆◇
「ごめんね、急だったのに」
「いえ、お兄様に会いたいと思ってきましたから。 でも、ちょっと驚きました。 いつもは休日に会うことがほとんどですから」
「まぁ、学校がね。 でも、福林さんがよければ帰りは一緒に帰ったりする?」
「え、放課後ですか‥‥?」
お兄様の方から行きしではないけど、一緒に帰ることを提案されるなんて。
「あ、福林さんが嫌なら全然いいんだよ?」
「嫌なんてそんなことないです! 是非お願いします!」
何だかお兄様からばかりで私はなにも行動していないことが、申し訳ない‥‥。
「なら、どうしようか‥‥あ、でも福林さん、部活動があるんだよね。 そのあとだから‥‥」
そうだ、部活をすることでお兄様を待たせてしまうかもしれない‥‥。
初めは御姉様に会えることの出来るところで、とてもいい場所だったが、御姉様達は私よりも一年早く部活動を引退されてしまうし、こういうこともあるし、長くいる意味がない‥‥でも、だからってやめるわけには‥‥。
「‥‥ごめんなさい、お兄様。 待ってもらうのは申し訳ないので、部活のないときに一緒に帰ることにしませんか?」
「別に俺は待ってるけど?」
「いえ、流石に申し訳ないので‥‥」
「‥‥そっか。 じゃあ、部活が休みの時は言ってくれると嬉しいな」
「はい‥‥」
あぁ、絶対にこれは後でアイちゃんに色々と言われちゃうだろうな‥‥。




