↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/780

60 いたのかよ!

 公園から映画館に近づくにつれて、人も車も多くなり、少し離れているせいか、声が全然聞こえない。


 しかし予想外で驚いたが、嬉しいことに、二人は手は繋いでいた。

 つい先程、何か会話があった後に兄さんが小乃羽《このは》ちゃんと手を繋ぐのを目撃してから、ずっと握っている。


 なんだか見てるこっちもドキドキする光景です!

 これを見れただけでも今日尾行して良かったと思いますよ。


「良い雰囲気だなぁ」


 これは予想より早く、尾行終わらせるかもね。


「あ、映画館に入ったみたいだよ」


「よし、私達も行こっか!」


 兄さん達が入って行った後、私達も見つからないようにゆっくりと移動していった。

 これ回りの人から見たら、完全に不審者だね!




 ◇◆◇◆◇◆




「ふぅ、映画面白かったね」


 やっぱり二度見ても久々だからとても楽しめたよ。

 本当にもう尾行とかどうでもい‥‥いやいや気を引き締めないとね。

 兄さん達はまだ、映画のグッズ売り場をウロウロしているようだ。


「そうだね。 二度見てもやっぱり楽しかった」


「話の作りが良かったよね。 いやー久々に映画見たけど良いものだね、奈留《なる》ちゃん」


 私達、三人は映画の余韻に浸りながら‥‥え、三人!?


「なんで、森田《もりた》さんが、ここにいるんですか!?」


「ヤッホー奈留《なる》ちゃん。 尾行してたら偶然、奈留《なる》ちゃんがいたからびっくりしたよ。 それはそうと、初めまして少年、俺は森田《もりた》広葉《こうよう》だ! よろしく!」


 広葉《こうよう》も尾行してたのかよ!?

 考えることが、同じだったとは‥‥それよりよく情報なしで、尾行できたな。


 それより、磨北《まきた》くんに少年って。

 二年しか変わらないのに。


「え? こ、こちらこそ初めまして。 磨北《まきた》信《しん》です」


 ほら、驚かれてるじゃん。

 絶対変な人って思われたな広葉《こうよう》。


「ごめんね。 この人、兄さんの友達なんだ」


「あ、うん。 そうなんだろうなとは思うけど‥‥」


 いきなりじゃ状況を理解するのも時間がかかるのは仕方がないよね。


「ところで、奈留《なる》ちゃん達は何をしてるの?」


「そりゃ、兄さん達を尾行ですよ」


 当然じゃないですか!

 それ以外の何に見えるというのか!


「え‥‥うん。 それはわかるんだけどさ。 そうじゃなくてどうして、二人なのかなぁと思って」


「一人だと少し寂しいじゃないですか。 それで、無理言って磨北《まきた》くんについてきてもらったんですよ」


 本当に無理言っちゃったからね。

 磨北《まきた》くんには申し訳ないです。


「そっか‥‥そうなんだ」


「ど、どうしました?」


 なんだというんだ一体。

 急にテンションが下がったが‥‥。


「磨北《まきた》くんとやら!」


「え、あ、はい!」


「俺は負けないよ! じゃ!」


 そういうと、広葉《こうよう》はなんだか急いで私達の前から走り去ってしまった。

 広葉《こうよう》が最後に言ったことが、よくわからず、私達二人とも首を傾げた。


 ていうか、尾行はもういいのか広葉《こうよう》よ!

 まぁ、いっか。 そろそろ私達は兄さんの尾行に戻るとしましょう。



 ‥‥‥‥兄さんがいない! 見失った!?

 広葉《こうよう》に気をとられ過ぎた~!


 ‥‥まぁしょうがないよね。

 どうせ会話はあまり聞こえなかっただろうし、帰ってから兄さんに色々聞くことにしようかな。

 うん、はじめからそうした方が良かったかもね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。