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54 目標

 部活に行く途中、私は自分の今後の目標について考えていた。

 何故考えるのかというと、兄が彼女を好きになるまでの展開なく付き合いだしたからだ。


 兄をモテさせるということを目標にしておきながら、私なにもしてないっていう‥‥。


 まぁ付き合わせるっていうのが人生の目標であると同時に、そのあと付き合っている光景を影から見守るのも楽しいと思うのだが、せっかくだし新しい目標を考えてみようと思ったわけです。


 新しい目標ねぇ‥‥縄跳びの二重飛びかな?

 あれどんなに頑張っても二回ぐらいしかできない‥‥いやいやそんなことじゃなくて!


 何かあるかなぁ。

 ‥‥あ! そういえば広葉こうようが告白してきたときに言ってた、私のことを知っている人、まだわからないんだよね。

 それは目標というか、絶対見つけておきたいことだから、なにか違うんだよね。


 う~ん何だろう。

 由南ゆなちゃんに少し聞いてみようかな。




 ◇◆◇◆◇◆




「縄跳びの二重飛び!」


「それはもういいよ! 数分前の心読まないで!」


 何でわかるんだよ!

 親友だからとかっていう次元を超えてるよね。


「そもそも、目標なんて決めて生きてる人なんてあまりいないと思うわよ?」


「それはそうかもしれないけどさ」


 でもやっぱり目標ほしいしなぁ。


「だらっと生きればいいんじゃない? それか奈留なるが、恋人作るとか」


「あーないない。 別のことないかなぁ?」


「そんなになくて暇なら、生徒会に、立候補したらよかったのに‥‥」


 あー別に嫌ってわけでもなかったからね。

 考えてみようかな。


 こうしてテニスコートに行くまで由南ゆなちゃんと喋っていた。




 ◇◆◇◆◇◆




 テニスコートに行くと、今日一日喋りたかった小乃羽このはちゃんの後ろ姿が見える。


小乃羽このはちゃ~ん!!」


「あ、御姉様!」


 会えたことが嬉しくなって、小乃羽このはちゃんの所に全力ダッシュする。


「ふぅ~、まずはおめでとう、小乃羽このはちゃん!」


「あはは、ありがとうごさいます、御姉様。 あとすみません、先に話せなくて」


 兄妹だからって別にそんなの報告しなくても大丈夫なのに、連絡もしてくれたから十分だと思うけど、本当にいい子だなぁ小乃羽このはちゃん。


「そんなのいいよ。 告白のタイミングってその場で言いたくなることってあると思うし気にしないで。 それで、どうなの?」


「どうとは?」


「もう初デートの場所とか決めたのかなって」


 こういうことを聞くとドキドキするな。

 兄さん付き合ったことないと思うし、ちゃんと初めてのデートを決めてるのかも気になるし!


「いえ、それはまだですけど。 昨日の別れ際に連絡するとは言ってましたよ」


 わー兄さんじゃないみたい!

 兄さん、成長したんだね。


 デートの場所は兄さんから聞いておこうかな。

 是非とも今後のための勉強として、尾行をさせてもらいたいからである。

 ストーカーじゃないから! 尾行だから!

 え、一緒? 一緒じゃないよ!


「楽しみだね!」


「えぇ、楽しみです♪」


 何だろう、当事者じゃないのに凄く楽しみです!

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