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49 兄は無駄に語り出す

途中、兄視点になります。

「こ、こ、小乃羽このはちゃんってあの小乃羽このはちゃん!?」


 嘘でしょ!? 小乃羽このはちゃんが、告白だなんて。

 それ以前に、小乃羽このはちゃんが兄さんのこと好きだったってところから驚きなんだが‥‥。


「そうだ。 だから言ったら奈留なる福林ふくばやしさんとの関係が、変わりそうな気がしてな。 ‥‥まぁ後は、告白されたとか奈留なるに知られたくないし」


 う~んどうなんだろ。

 少しは変わるのかなぁ。


 あと小声にしても聞こえてますから!

 教えてもらえないなんてひどいです。


「でも、それって、どんな状況だったんですか?」


「話は遡るんだが───」




 ◇◆◇◆◇◆◇◆




 日曜の昼、俺は奈留なるがいない家で、何故かいつもいる広葉こうようと共にゲームをしていた。


「はぁ、奈留なるちゃんいないと寂しいなぁ」


「そういうなら帰れよ。 いつもいつも新作のゲーム持ってきやがって、やめられないだろうが!」


「なんかもう、怒ってるのか喜んでるのかわからないよ!?」


 暇潰しにはなるが、毎日だと流石に来すぎだ。


「出来れば、事前に連絡してから来てくれ」


「まぁまぁその話は置いといて」


「置いとくな!」


 話しそらしやがった。

 これからもアポなしで、来るつもりだなコイツ‥‥。


「お昼買いに行こうよ。 奈留なるちゃんが、いないからお昼ないし」


「俺は別に作ろうと思えば作れるぞ」


 お金はあるが、無駄遣いはするべきじゃないだろう。

 それに奈留なると比べたら雲泥の差だが、料理は作れる。


「なんで、りくの作った料理食べなくちゃならないのさ」


「別にお前に食わすとは言ってないぞ」


りくさん! お外で食べましょう! な~今日ぐらい、いいだろ、な!」


 広葉こうようは俺の腕を引っ張り外に連れていこうとする。

 あー面倒くさい!


「わかった、わかった。 今日だけだぞ」


 子供みたいな奴だな。

 こうして俺達は外に食べに行くことになった。




 ◇◆◇◆◇◆◇◆




「ねぇねぇ兄さん」


「何だ? 奈留なる


「別に今日の始まりから、遡ってなんて言ってないよ!?」


「聞きたかったんじゃないのか?」


 別に兄さんと広葉こうようの日常なんて今いらないから!


「聞きたかったのは、小乃羽このはちゃんのところであって、今の話が聞きたかった訳じゃないんです!」


「しかし、話しておかないと、何故外に出たかとかがわからないだろ?」


 どーでもいいわ!

 外に出た理由とか今さら重要じゃないんですよ!


「私が聞きたいのはその先です! 外に出てるのはわかってるんですから別に必要ありません!」


「まぁ話しておかないと福林ふくばやしさんに出会うまでの話が繋がらないからな。 一応のためだ」


 この話をしないと繋がらないということは、別に小乃羽このはちゃんが、連絡をしてきたとかじゃなく、偶然会ったと?


「じゃあもう、その辺もすぐ終わらして最後まで言ってください!」


「話は長くなるんだが‥‥」


 いやその始まり方、無駄話を挟む気満々でしょ!!

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