61 相性の数値は
「そういえば、蕾ちゃん。 この数値って何かで変わるとかってあるの?」
何となく気になったので聞いてみることにした。
もし、あげられるなら蕾ちゃんとの相性をあげたいところだけど‥‥。
「ほぼないと言っていいでござるよ」
「ほぼってことは少しはあるの?」
「日常生活を送っていれば、短期間で数値が変わるとかそういうことはないでござる。 ほぼというのは老化で体や心が少し変わり、数値も上下に変動する可能性があるかもしれないという意味でござるな」
「あ、なるほど‥‥」
つまりは私が何か行動を起こして変わるものじゃないってことだね。 何だか少し残念‥‥。
「小乃羽ちゃんとの数値を見ればわかるでござるが、機械が壊れてない限りは短期間で数値は変動しないし、長期間でも一、二パーセント変わるかどうかじゃないでござるかな」
「そうなんだ‥‥」
「ま、突発的に体に何か良くないこととかが起これば変わるかもしれないでござるが、それは数値を下げる行為でござる。 なので、日常的に変わるといえば、先程言った老化ぐらいでござろう」
流石に変えるために良くないことするわけないもんね‥‥しかも下げる方だし。
「そっか。 説明ありがとう、蕾ちゃん」
「いやいや、奈留ちゃんとこういう話は楽しいでござるから。 まぁ、それに私と奈留ちゃんの仲の良さが物語るように、友人は数値でなんて表せないでござるよー!」
まさかの最後に発明品の否定するの!? 絶対に私達の数値が高かったら、言ってなかっただろうなぁ‥‥そういえば、あのときの数値ってどのくらいだったかな? 微妙って印象が強すぎたんだよね‥‥。
それはともかくとして、本当に数値は微妙でも蕾ちゃんとは仲良しなんだけどね‥‥。
「師匠ー! 私には何かないんですかー?」
「えー、何かあったでござろうか‥‥」
蕾ちゃんはそう言うと、またパソコンをいじり始める。
別のものを探してるっぽい蕾ちゃんだが、私と同じアプリじゃダメなんだろうか?
その間に私はもう少し、アプリで遊ぶことにした。
「人間以外でも相性診断できるのかな?」
そう思い、まわりにあるものを片っ端から撮ってみるが、結果としてはゼロパーセントで、やはり人間じゃないと駄目なのかな?
「う~ん‥‥あ、数値でた! って、蕾ちゃんが画面に入ってたからか‥‥」
画面には六十二パーセントと表示されていた。
「うっ、六十‥‥やっぱり微妙‥‥。 本当になんで小乃羽ちゃんに比べて、こんなに低いんだろうなぁ‥‥」
もう少し高くてもいいと思うんだけど‥‥。
そんなことを思いながら、私はアプリを閉じた。




