52 お風呂に入って
「ワシャワシャワシャワシャワシャ───」
「蕾ちゃん、さっきからずっとだね、口から効果音を出すの」
「あはは、なんだか楽しいし、奈留ちゃんにやってもらうのが気持ちいいでござるから、つい♪」
今現在、私達は三人でお風呂に入っていた。
前に言っていた通り、今私は蕾ちゃんの要望に答えて、頭を洗っている。
頭を洗っている時に嬉しそうに効果音を発する蕾ちゃんは何だかとても可愛かった。
私もやりがいがあるってものですよ。
「まぁ、気持ちいいなら私も良かったけども‥‥それにしても蕾ちゃん、結構髪の毛長いから洗うのも大変だね」
「そうなんでござるよ、だからお風呂に行くときは毎回体力が‥‥。 奈留ちゃんの方の髪は私よりは短いでござるけど、それでも時間がかかりそうでこざるな」
「まぁ、そうだけど私は洗うことにあまり苦とか感じていないし‥‥でも、蕾ちゃんのは大変だと思っているのにロングなんだね? 時間がかかるし邪魔だからショートカットにする! とか言い出しそうなものなのに‥‥」
私としては蕾ちゃんの髪の毛は凄く綺麗だと思うから、そのままでいてほしいけどね。
「あー‥‥まぁロングの方が自分に合ってるかなぁと思っているので今さら変えるのは勇気がいるでござる」
まぁ、確かに一度変えてみると、合ってなくてってこともあるかもしれないもんね。
一度切ってしまうと元に戻るのも時間がかかるし‥‥。
「師匠はそのままでいいと思いますよ♪ まぁ、どの髪型でも似合うと思いますが」
「あはは、ありがとう小乃羽ちゃん。 私の頭が洗い終わったあとの次に、背中流してあげるでござるよ♪」
「本当ですか! 嬉しいです!」
「あ、奈留ちゃんも一緒で三人で交互に洗うでござるよ」
お風呂は蕾ちゃんが言っていた通り、三人で入っても十分なスペースがあり、皆で体を洗いっ子してもあまり問題無さそうな広さだ。
なので、三人で同時に洗っても何ら問題はない。
「蕾ちゃん、痒いところとかないですか~」
「ないでござるよ!」
「シャンプー流すよ~」
「了解でござ、ブクブクブクブクブクブク───!!?」
「あ、蕾ちゃんごめんっ! だ、大丈夫?」
喋っているところにいきなりかけちゃったのが不味かった‥‥。
「プァハっ! ‥‥も、問題ないでござるよ!」
人の頭を洗うのって結構難しいんだと実感したね。
というか、もう少しゆっくりやればよかったね。
「ごめんね、じゃあ次はトリートメントと‥‥あとはコンディショナーだね」
「よろしくお願いするでござる!」
そうして、私達はお風呂で洗いあったりして楽しんだ。
「奈留ちゃんの背中スベスベでござるな!」
「あはは、蕾ちゃんあまり撫でられるとくすぐったいよ、って! 前は洗わなくていいから!」




