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46 行きましょう!

「あれ‥‥ここは‥‥」


 私なにしてたんだっけ?

 確か、磨北まきたくんと図書館でお話ししててそれで‥‥。


「あ、良かった起きたみたい」


 目の前に祈実きさねさんが‥‥え、祈実きさねさん?


 なにこれ? 夢の新婚ライフですかね?

 あ、ここ図書館だ。


 ‥‥そ、そうだった!!

 祈実きさねさんといきなり、心の準備もなく出会ったから気が動転して、なおかつ抱きしめてもらえるというダブルパンチでダウンしたんだった!


夕闇ゆうやみさん、ごめんね。 こんな姉で‥‥」


「え? いや全然大丈夫だよ!」


 祈実きさねさんが悪いんじゃなく、私の精神がもたなかっただけだから。


「こんな姉とは酷いよしんくん!」


 あはは、仲が良いんですね。

 でも、やっぱり前世に一緒にいた時と、祈実きさねさん印象が少し違うな。

 弟さんがこの場にいるからかな。


「聞き忘れていたんですが、お姉さんも一緒に来てたんですか?」


「あぁ、そうなんだ。 図書館に行こうとしたら暇だからついてくるって言って、一緒に来たんだけど。 はぁ、離れた位置にいたから、まだ来ないと思ってたのに」


「人を邪魔物みたいに‥‥。 そりゃしんくんから見たら邪魔かもしれないけどさ!」


 まぁ本の話の途中だったしね。


「だ、だからそんなんじゃないって! で、きさねぇは、もう帰るの?」


「え? まぁ何もなければ帰ろうと思ってたんだけど。 でもやるべきことができました。 奈留なるちゃんともっとお話ししたい!」


 祈実きさねさんが、私とお話ししたいなんて‥‥。

 前世では平然と出来ていたけど、今世では全くできる気がしません!


「帰るんですね。 わかりました」


しんく~ん、話聞いてる~? あ、そうだ! 帰るけど、奈留なるちゃんも家に来てもらおう。 さっきのお詫びも兼ねてね」


 家‥だと!?

 前世でも行ったことないのに、今世でこんなにすんなり招待されるって‥‥こ、これが男女の違いというやつか!?


「きさねぇはもう少し、他人の都合を考えるべきだよ。 夕闇ゆうやみさんは迷惑だよ、きっと」


奈留なるちゃん、今から私の家に来ない?」


 でもでも、前世で知ってるとはいえ、今世ではさっきが初対面だし、家に行くなんて図々しいのじゃないだろうか。

 いくらなんでも今日はねぇ‥‥。


「だからきさねぇ! 「行かせていただきます!」 あれー?」


 これは行くしかないでしょう!


「決まりだね! じゃあレッツゴー!」


 私は急遽、磨北まきた家にお邪魔することになった。




 ◇◆◇◆◇◆




「こ、ここが」


 ここが、前世ではお目にかかれなかった、祈実きさねさんの家ですか。

 勢いで来ちゃったけど、若干後悔してます!


「上がって、上がって~」


「ごめんね夕闇ゆうやみさん。 まだ引っ越しして少ししか経ってないから、片付いていないことろもあるかもだけど」


「いえ、大丈夫ですよ‥‥」


 もう後戻りできねー!


 こうして、私は好きだった人の家に足を踏み入れた。

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