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転生して前世の俺の妹になりました  作者: ニャンネコ大尉
あったかもしれない、そんな世界で───
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36 侵入するタイミング

 お兄様の高校に侵入‥‥簡単に言っているが、普通に考えて無理だろう。

 不法侵入だし、それにそもそもお兄様が学校がある日は私たちも学校があるのだ。 授業をこんな私情のことで、ズル休みするのはさすがに気が引ける。


奈留なるちゃんは今、授業があるからいけないと思っている。 そうでござるな?」


「‥‥え、なんでわかったの!? ‥‥もしかしてだけど心を読める発明品を作ったとか?」


「流石に長年友達だと奈留なるちゃんの考えていることくらい分かるでござる。 発明品を使わずとも! ‥‥まぁ心を読む発明品は作る予定はないでござるし」


 あ、あぁ‥‥私って分かりやすい性格してるのかな?


「‥‥というか、わかってるなら無理だってこともわかるよね? 流石に休んでは行けないよ」


 つぼみちゃんの提案はありがたいけど、私にはつぼみちゃんと違って、それを実行するだけの行動力がない。

 そんな臆病な自分が嫌だけど‥‥でも、これが私なんだ。


「ふっふっふっ」


「‥‥ん? どうしたのつぼみちゃん、急に笑いだして」


 仕事のしすぎかな?


「ご心配しているようでござるから、私がひとつ奈留なるちゃんが忘れていることを教えておくでござる」


「忘れていること?」


「そもそも奈留なるちゃんは、今週三連休ということをおぼえているでござる?」


「そりゃ覚えて‥‥‥‥あっ!」


 そうだ! あるじゃんその日が!


「思い出したでござるな? そう! 学校の創立記念日でござるよ!」


「確かにその日なら中学校は休みでも高校はやってるね!」


 ただの休みということで覚えていたから、何の休みというのが頭から抜け落ちてたよ。

 創立記念日なら学校をズル休みはしなくてすむね!


「本当はその日に仕事の最後の追い込みをかけるところではあるんでござるが‥‥奈留なるちゃんのため! ここは一肌脱ごうではないですか!」


「嬉しいんだけど‥‥無理はしなくていいんだよ?」


「まぁ、もう終わりのようなものでござるから、気にする必要ないでござる」


「そうなんだ‥‥って、えぇ!? 仕事の量が多いからアイちゃんが終わらないって言ってたような‥‥」


「それは私一人でやったらでござるよ。 元々アイちゃんは仕事を手伝ってもらいたかったから作ったんでござるし、手伝える所は手伝ってもらってるでござる」


 あぁ、そうなんだ‥‥ならよかったかな?


「だから、その日はきちんと付いていくでござるよ」


「ありがとうつぼみちゃん。 ‥‥でもさ、不法侵入の件はどうしたら‥‥」


「‥‥奈留なるちゃん。 バレなきゃいいんでござるよ」


「よくないよ!?」


 なんか言うかなぁとは思ってたけどね!

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