24 いつもと違う朝
先週は遊園地に行き、皆で楽しんだけど、今日からまた学校だ。
遊園地の前はボーッとしちゃってたから頑張らないと!
何時ものように蕾ちゃんの家に誘いに行くと、またしても全く返事がないので持っている合鍵を使い、入ろうとすると、何処からともなくアイちゃんが現れた。
「あ、アイちゃん。 蕾ちゃん今寝てる? それとも前みたいに徹夜で作業してる?」
『夕闇さん‥‥いえ、徹夜はしてませんよ。 それともう既に起きていらっしゃるのですが‥‥』
あれ? 何だか何時ものアイちゃんと違って歯切れが悪いというか‥‥というか、AIで歯切れが悪いってどういうことだろう?
「どうかしたの?」
『それが───』
◇◆◇◆◇◆
「まさか体調を崩してるなんて‥‥言ってくれればよかったのに‥‥」
「あはは‥‥あまり奈留ちゃんに心配はかけたくないでござるから」
ベッドで横になっている蕾ちゃんの隣に行き、状況を聞くと、少し体調が悪いらしく今日は学校をお休みするらしい。
「もしかして、遊園地で無理をしすぎたから‥‥かな? もしそうなら───」
「奈留ちゃん、別にそんなことないでござるし、奈留ちゃんが気にする必要はないでござる」
「でも‥‥」
『夕闇さん、本当に遊びなどのせいでというわけではないですよ。 マスターは定期的に体調が悪くなってしまうんです』
「そうなの? でも体が弱いっていうのは話には聞いてたけど、全くそんなことないと思ってたんだけど‥‥」
てっきり、蕾ちゃんが学校を休みたいがための言い訳みたいな‥‥。
「あはは‥‥これでも結構隠してたりしたんでござるよ。 まぁ、別に病気とかではないので心配とかしなくて大丈夫でござる。 なので安心して学校に行ってほしいでござるよ」
「安心してって‥‥まぁ、流石に私も休むわけにはいかないから行ってくるけど、心配はするよ。 だから学校帰りに蕾ちゃんの家に寄るからね」
料理や身の回りの世話など、色々と助けてあげられると思うし、蕾ちゃんは隠しているようだけど、何だか少しだけだけど辛そうにしていて、体を動かすのもしんどそうにしているのもわかる。
いつも蕾ちゃんにはお世話になってるんだからこういうところで、恩返しも兼ねて私が頑張らないと!
『私が色々と出来たらいいんですが‥‥。 申し訳ございません、夕闇さん。 助かります』
「いいよいいよ。 じゃあ、またあとでね蕾ちゃん」
「申し訳ないでござるよ‥‥でもありがとう、奈留ちゃん」
そうして私は心配しながらも、学校へ行くことにした。
蕾ちゃんには必要ないかもだけど、ノートもしっかりとっておかないとね。




