11 相性を調べてみる
「それにしても、師匠は奈留お姉ちゃんに発明品見せるの好きですよね~。 アイちゃん何でだろ?」
『マスターだからですよ』
「答えになってないよ!?」
まぁ、理由は特にないと思うけどね。
しいていうなら、定期的に遊びに誘う口実のようなものなのかも?
「二人とも‥‥。 はぁ、もういいでござる。 奈留ちゃん、二人はもう気にしないで、続きからいくでござるよ~」
「何だかとてつもなくテンション下がったね、蕾ちゃん」
と、いうよりかは、もしかすると師匠と慕ってくれる小乃羽ちゃんにふざけているところは見せられないのかもしれないけど‥‥。
「次はこれでござる!!」
あ、テンション上げた。
蕾ちゃんが持ってきたものは、何だか以前にも見たことがあるような物だった。
『これは相性診断装置ですね。 確か私が作られた以前に既に作ってあったものです』
「あ~だからかな? 見たことがあるなぁと思ったんだよね」
一度、片付けを手伝っていたときにみたのかな?
「いや~、奥深くで一度も使わずに置いておくのは流石に勿体ないと思ったので、引っ張り出してみたでござるよ」
「そうなんだ。 じゃあ一度やってみようか」
「奈留ちゃんならそう言ってくれると思ってたでござる! よし、アイ、小乃羽ちゃん早速準備を!」
「『はい!』」
というか、結構前に作ったものだと思うけど動くのだろうか?
◇◆◇◆◇◆
一度起動させてみると、きちんと動いた。 やはり小学生の時に作ったとはいえ、蕾ちゃんが作ったものだね。
そして手始めに蕾ちゃんと小乃羽ちゃん、私と小乃羽ちゃんという感じで診断してみると、二回とも九十八パーセントという高い数字になった。
「やったー! お二人とも私、相性凄くいい! これはどちらと結婚してもうまくいくという!」
『頭くるくるパーですか貴女は。 マスターもしかしなくても壊れているのでは?』
流石に二度もこんなに高くて、同じ数字だからそう思うのも仕方がないとは思うよね。
まぁ、数字が高いのは診断が甘いのかもしれないけど。
「う~ん。 まぁ、私と奈留ちゃんでやってまた同じ数字が出たら、一度見てみることにするでござるよ。 じゃあ奈留ちゃんもう一度入ってもらっても?」
「うん。 何だかドキドキするよ‥‥」
壊れていないんだったら、出来るだけ高い数字が出てほしいなぁ。
まぁ、ずっと仲良しだし大丈夫だろう。
「じゃあ、小乃羽ちゃん。 始めてもらっていい?」
「了解です師匠!」
そして、少しすると完了したのか、小乃羽ちゃんが終わったことを報告する。
「ふぅ、やってみると、もう少し色々と改善する場所はあるでござるな‥‥。 それで、結果は‥‥」
「どうだった、蕾ちゃん」
そして、私達は装置に付いている画面を見ると、結果が表示されていた。
その数値は───
「「六十八パーセント‥‥!」」
うん、とてつもなく微妙!!




