409 対応します!
私がまず、するべきことは広葉と兄さんの相手だ。
「森田さん、兄さん、いらっしゃいませ」
前の手伝っていたときのように、きちんとウェイトレス姿に着替えて、二人の前に出ていった。
「あれ? 奈留ちゃん。 なんでいるの?」
「今日はお手伝いで来てるんです。 でも、少し前もお手伝いに来てたんですよ」
「へぇ、そうなんだ。 陸そういうのは全然話してくれないもんなぁ」
「なんで俺が奈留が手伝っていることを言わなきゃならんのだ。 ウェイトレス姿も広葉にだけは見せたくないしな」
「何故!? 別に写真に撮ったりするわけじゃないんだから。 ‥‥で、でも本当に似合ってるね奈留ちゃん」
「ありがとうございます」
まぁ、知人に見られるのはちょっと恥ずかしいのだけどね‥‥。
いや、メイド服とかに比べたら全然ましだけど。
「広葉、奈留を見たら殺すぞ」
「何それ不可能!? 注文できないじゃん」
ちょ! 兄さん! あまりそういうことをいうと、パスタを注文させづらくなるのでやめていただきたい!
「今日は注文しようと思ってるのがあるから、別に見なくてもいいだろ」
‥‥あ、兄さんもしかして‥‥。
「あれ、そうなの? ‥‥あ、突然カフェに行きたいっていったのは、何かを頼みたかったから?」
「そういうことだ。 まぁ、新作の実験に付き合えということらしいから、味を確かめてほしいんだとさ」
兄さんが私が言おうとしていたことを言ってくれたよ。
まぁ、兄さんの方が自然な感じになるし、これは正直ありがたいね。
それに、今の兄さんの言い方で、広葉はきちんと味を確かめてくれそうだしね。
「なるほど‥‥つまりは奈留ちゃん経由で頼まれたんだな? でも、そういう試作品ってワクワクするな!」
広葉もいい感じに乗ってくれてるし!
兄さん、フォローありがとう! 大好きだよ!
「じゃあ、早速持ってきますね」
そして私は急いで裏に戻った。
◇◆◇◆◇◆
「蕾ちゃん! 準備出来───てない! どうしたの!」
「いや、奈留ちゃん達がどんなこと話してるのか気になってついつい盗聴器の受信機に手が‥‥」
「ま、まぁ気になるのはしょうがないけど‥‥って、盗聴!?」
いつ取り付けたんですか‥‥。
しっかりと広葉の感想を聞くには必要なんだろうけどさ。
「で、でもあとはほとんど出すだけっすから、も、問題ないっす」
何だかめちゃくちゃ手震えてるけど、大丈夫かなぁ?
「じゃあ、あとは私が持っていくだけだね。 そうしたら蕾ちゃんは休憩しながら聞いててね」
「り、了解っす‥‥」
そうして、準備が整い、あとは広葉に出すだけとなった。




