399 味の感想
「早速、家に行こうか‥‥。 蕾ちゃんの家‥‥はキッチン用品があまり無かったよね? じゃあ、私の家?」
「そうっすね、お願いするっす♪」
まぁ、キッチン用品が揃ってないのもそうだけど、冷蔵庫にクリオネ飼ってるし、料理出来る人でも、料理できなくなりそうなキッチンだからね、蕾ちゃんの家‥‥。
「じゃあ、私の家で。 今日はたぶん兄さんいなかったはずだし」
「よろしくお願いしますっす♪ でも、試食してくれる人が奈留ちゃんだけじゃ、あれっすから由南ちゃんも呼ぶっすよ」
自分の料理を不味いと言いつつ、見る人増やそうとするって、どれだけ勇敢なの蕾ちゃん!?
◆◇◆◇◆◇
「それで、私が呼ばれたと‥‥何で二日連続で自分の家以外に行かなくちゃいけないのよ」
「ごめんね由南ちゃん、まぁでも私の家だし‥‥‥‥って! 昨日は由南ちゃんが行きたいって言ったんでしょ!」
今日は急に誘って申し訳ないとは思ってるけどね!
「それで、蕾が料理をすると‥‥確か蕾って‥‥」
「下手っすよ♪」
由南ちゃんが言う前に蕾ちゃんが、重ねてきたけど何でそんなに嬉しそうなの!
「先回りして言わなくていいから! 奈留、もう帰っていい?」
「ダメだよ! ‥‥でも、本人が止めないってことは食べられるものなのは確かだよ、うん」
「開き直ってるって場合もあるでしょ?」
「あ‥‥」
初めは好きに作ってみてって蕾ちゃんに言ってるので、もうすでに調理を始めているけど‥‥。
お願いします、美味しいものは望まないので、食べられるもの! 食べられるものをください!
◇◆◇◆◇◆
「できたっすよ~。 どぞー」
蕾ちゃんが持ってきたのは見た目的には肉じゃがだった。
‥‥え!? 定番は定番だけど、料理的には結構難しいよ?
で、でも食材とかはまともだし、所々レシピも見ていたようだから、食べれないことはないはず。
というか、逆に不味くはならないだろう。
「奈留、蕾って料理出来ないっていってたわよね?」
「そうだね」
「なら、これは見た目がいいけど、味が絶望的なパターンよ。 そうに違いない」
な、なるほど‥‥。
食べたらめちゃくちゃ辛いとかすっぱいとかね。
確かにありそうではある。
「何で成功したと思ってくれないんっすか!」
「下手って自分で言ってたじゃない。 まぁ、いいわ、食べてみましょう。 奈留、救急車の準備を」
「そこまでじゃないと思うよ!? ‥‥ま、まぁ、気を取り直して、いただきます。 ‥‥はむ‥‥モクモク‥‥」
「いただきます。 ん‥‥‥‥」
「どーっすか?」
どういえばいいかなぁ‥‥これは‥‥。
「「無味!」」
う~ん、何がどうなっているか、わからなくて凄く困るね、これは‥‥。
あ、でも、前に無味だってことを言っていたような‥‥。




